「地元追加負担ないよう」 北陸新幹線

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 経団連と北陸経済連合会の懇談会は27日、富山市のANAクラウンプラザホテル富山で開かれた。懇談会後の会見で、北経連の久和進会長(北陸電力会長)は北陸新幹線の敦賀延伸が遅れる見通しに関し「驚いており、遺憾。(建設費膨張による)地元負担が極力ないよう努めてほしい」と述べた。経団連の古賀信行審議員会議長(野村ホールディングス特別顧問)は「関係者で合意形成して前に進めてほしい」と求めた。

 会見で古賀氏は北陸新幹線が広域連携による経済効果の実証例となり、災害時には東海道新幹線の代替機能を果たす機能があるとして「大きな期待を持っている。延伸の遅れは非常に残念だ」と話した。

 久和氏は「北陸新幹線の経済効果は非常に高く、早く大阪までつながるのが重要だ」と強調し、関西の経済団体と連携を強める考えを示した。杉本達治福井県知事が福井駅などへの先行開業に言及したことに関し、以前も同じ議論があったが技術的に困難との結論だったとして「難しいと理解している」と述べた。

 懇談会と会見では、コロナ禍で企業や人材の地方移転・移住が加速し、ようやく東京一極集中の是正が進むとの意見が上がった。

 古賀氏によると、会員企業への今年の調査で、地方移転に意欲を持つ比率は5年前の2倍に高まった。古賀氏は、5年前は移転を促す地方の働き掛けに反し、東京で意識付けが進まなかったと分析して「今や東京集中は事業リスクと認識された。働きやすい環境を提供できる地域に移転の余地がある」と話した。

 久和氏は7月に東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)の人口が初めて転出超過だったことに触れ「北陸は住みやすさや教育レベルの高さが利点で、選ばれる地域になるよう磨きをかける」と意気込んだ。