<金口木舌>GoTo混乱、誰が収拾するのか?

 その年に流行した商品やサービスを発表するSMBCコンサルティングの「ヒット商品番付」で東の横綱に「オンライン生活」が選ばれた。新型コロナウイルスの感染対策として、インターネットを活用する生活様式が広がった▼旅行サイトを通じた旅の予約もその一つ。政府の観光支援事業「Go Toトラベル」が盛んに宣伝されている。観光事業の救済を目指し、始まった

▼宿泊割引と地域共通クーポンが付与される。一定の効果はあるが感染者の増加に伴い迷走している。政府は対象から札幌、大阪2市を一時除外すると決定した

▼飲食や買い物に使える地域共通クーポンも一部地域で支給されない混乱が発生している。私事だが、10月に「Go To」を利用し県内で1泊した。チェックイン時にもらうはずの地域共通クーポンが受け取れなかった

▼当日、「Go To」の事務局から紙券が届いておらず「後日、事務局から自宅へ郵送する」とホテルは説明した。ところが、待てども届かない。事務局に電話をかけるも通話中で4度目でつながった

▼期待は外れた。「(説明)資料を送るから待って」とにべもない。クーポン支給の有無をただすと「まず資料を送る」と返答はあいまい。狐(きつね)につままれたような気持ちになる。札幌市と大阪市発着の旅行を予約した人もしかり。この混乱、誰が収拾するのだろうか。

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