第40回ジャパンカップ 河野通文・元調教師が「勝てる予想」を特別公開

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2020年11月29日におこなわれる、秋の競馬の目玉であるGIレース「第40回ジャパンカップ」(以下、JC)。元JRA調教師である河野通文氏が、JCへの並々ならぬ思いを明かしてくれた。

「『デアリングタクト』『コントレイル』という、無敗の牡牝三冠馬2頭が、今レースがラストランとなる『アーモンドアイ』に挑戦する、世紀の一戦です。そのため、近年にない盛り上がりを見せています」

しかし、河野氏には忸怩たる思いがある。

「『ジャパン』カップなのですから、なみいる海外強豪を打ち破ってこそ、優勝馬は世界に冠たる日本の王者と誇れるはずです。それなのに今回は、出走する外国馬が『ウェイトゥパリス』1頭のみ。

私は1981年、西塚十勝厩舎の調教助手として、第1回JCを東京競馬場で観戦しました。決して一流とはいえないアメリカの牝馬『メアジードーツ』に、日本最強馬の『ホウヨウボーイ』『モンテプリンス』が軒並みトンコロくらって(あっさり負けて)、掲示板にも載れず……。『こんなもんか!』と、日本勢の弱さ、競馬の後進性に天を仰ぎました」

それが今や、鬼神を避けるがごとく、外国勢がJCを敬遠しているのですから、隔世の感があります」

そこには、日本馬の強さ以外にも、理由があるという。

「日本馬が強くなったことは間違いありません。ですが、じつは海外勢が恐れる “鬼神” は、ガラパゴスともいわれる、日本独特の『高速馬場』なんです。

日本水準の2400m2分20秒台のタイムは、欧州と最低でも時計4つ(4秒)は違います。速くて硬い馬場は、故障につながります。賞金をどれだけ積み上げても、大事な愛馬を “極東” の日本まで連れてくるオーナーはいません」

こうした現状に、JRAに問題意識はないのか。

「JRAは2020年秋から『クッション値』という、馬場状態の新たな指標を採用し、『日本の馬場について、欧米や香港の芝コースと比べても、クッション値は大きくは変わらない』と主張しています。しかし騎手連中からは、『今でも金属音がする』と、馬場の硬さを指摘する声が聞こえてきます。

たしかに馬場改良に関して、JRAが多くの時間と費用を費やしてきたことは認めます。しかし、既に『ガラパゴス』と世界から後ろ指をさされるほど、“鎖国” 状態にあるのが、いまの日本競馬界です。

この風評を拭い去って、JC創設当初の目標だった『世界に通用する馬づくり』という、 “原点” に立ち戻るには、まだまだ努力が必要ではないでしょうか」

発祥当時の高い志を胸に、日本競馬界を見守り続ける河野氏。「それでは、私の “勝てる” 予想を、読者の方だけにお知らせします」と、最後に貴重な予想を寄せてくれた。

【河野通文氏の “勝てる” 予想】
◎デアリングタクト
◯コントレイル
▲アーモンドアイ
△ワールドプレミア
×カレンブーケドール

こうのみちふみ
70歳 元JRA(日本中央競馬会)調教師。日本大学農獣医学部卒。優秀調教師賞を5回(1993年、1995年、1998年、1999年、2000年)受賞。