ヤンキースが本塁打王・ボイトをトレードで放出する可能性は?

ここまで非常に静かなオフシーズンを過ごしているヤンキースだが、オフシーズンが深まるにつれて、2009年以来のワールドシリーズ制覇を成し遂げるべく、必要な戦力補強を着実に遂行していくことだろう。メジャーリーグ公式サイトでヤンキースの番記者を務めるブライアン・ホークは、今オフのヤンキースの動きについてファンからの質問を募集。そのなかで今季メジャー最多の22本塁打を放ったルーク・ボイトについて「ボイトがトレードされる可能性はありますか?」という質問に回答している。

現在29歳のボイトは、2018年7月にチェイセン・シュリーブ、ジオバニー・ガイエゴスという2人のリリーバーとのトレードでカージナルスからヤンキースに加入。この年は移籍後の39試合で14本もの本塁打を放ち、2019年は118試合で21本塁打、そして今季は56試合で22本塁打と着実に数字を伸ばしてきた。MVP投票で9位にランクインするなど、今やヤンキースに欠かせない戦力の1人となっている。

ボイトについては、複数のメディアが「今季ブレイクしたボイトの価値を利用し、ボイトとのトレードで先発投手を獲得すべき」と指摘。しかし、ホークは「今のところ、フロントオフィスがそのような動きを開始している様子はない」とボイト放出の可能性を否定している。ホークによると、ヤンキースはボイトの全方向へ本塁打を打てる能力が「本物」であると信じ、来季以降も打線の軸の1人として活躍することを期待しているようだ。

ボイトは食習慣を見直すことで減量に成功し、夏季キャンプ合流時にコーチ陣を驚かせた。シーズン中は足底筋膜炎に悩まされたものの、改善した食習慣はしっかりキープ。そのおかげで自己最高の成績を残すことができた。ヤンキースは自軍からフリーエージェントとなったDJ・レメイヒューとの再契約が最優先事項となっており、少なくともそれが解決するまでのあいだはボイトのトレードが動き始めることはないだろう。

なお、ボイトは自身のトレードの噂について「それも野球の一部だからね。誰もがGMになってトレードの議論をしたがるものだよ。何が起こるかなんて誰にもわからないさ」と全く気に留めない様子を見せている。

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