五島と平戸で経済交流を 海産物など共通点生かす 両商議所が意見交換

福江商議所と平戸商議所が、観光や移住の取り組みについて意見を交わした会議=五島市東浜町1丁目、カンパーナホテル

 五島市の福江商工会議所(清瀧誠司会頭)と平戸市の平戸商工会議所(早田悠次会頭)は26日、五島市内のホテルで、地域活性化に向けた連携強化を目指す意見交換会を開催した。世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」や豊富な海産物などの共通点を生かし、経済交流を進めていく考え。
 平戸商議所の11人が同日から2日間の日程で五島を訪れ、洋上風力発電施設や観光地などを視察。意見交換会では、両商議所が観光や移住施策、地域イベントなどの現状について報告し合った。
 平戸商議所は商店街の通りに軽トラックを並べて地元特産品を販売する「軽トラ市」や、平戸城の懐柔櫓(やぐら)を宿泊施設にする「城泊」などの事業を紹介。福江商議所は再生可能エネルギーの地産地消を目指す取り組みや、新型コロナ禍での観光振興策、好調な移住施策などを報告した。
 早田会頭は「平戸や松浦と五島との交流人口拡大をスピーディーに実現できるよう、福江商議所と話し合いを続けたい」、清瀧会頭は「北松地区から人を呼び込めれば、五島の観光の大きな財産になる。世界遺産を通じた周遊、海産物を一緒にネット販売する取り組みなどを進めたい」とそれぞれ話した。

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