ナガサキ・ユース代表団9期生 「核問題に興味持つきっかけを」

ナガサキ・ユース代表団9期生=長崎市、長崎大核兵器廃絶研究センター

 長崎県と長崎市、長崎大でつくる核兵器廃絶長崎連絡協議会は27日、県内の学生らを対象に募集した「ナガサキ・ユース代表団」の9期生9人を発表した。同大で会見した9人は「核問題に興味を持つきっかけをつくりたい」などと意気込みを語った。
 同代表団は、核なき世界の実現に向け、最新の国際情勢を学び、知識を行動に結び付ける人材の育成を目的に毎年、募集。国連で開く核拡散防止条約(NPT)再検討会議などを傍聴するほか、平和活動に取り組む。
 9期生は長崎大、県立大、長崎外国語大の9人。12月から核軍縮の専門家らを講師に招き、勉強会を重ね核問題への理解を深める。任期は来年8月末まで。
 長崎大で任命式があり、協議会の調漸(すすむ)会長が「核兵器禁止条約の発効を迎え、核廃絶の大きな節目の年だ。長崎の思いを背負って世界中の人々に伝えてほしい」と呼び掛けた。
 福島県郡山市出身の県立大3年、鈴木直緒さん(21)は、東京電力福島第1原発事故で放射能の恐怖を身近に感じた。「核問題と放射線の問題はつながっている。会員制交流サイト(SNS)などを活用して、核問題に興味を持ってもらう活動をしたい」と話した。

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