子の健全育成へ意見交換 長崎県庁でココロねっこフォーラム

子どもの健全育成へ大人がどうあるべきかを考えたフォーラム=県庁

 子どもの健全育成を促す県民運動「ココロねっこ運動」の推進を目指すフォーラムが27日、長崎県庁であった。少年補導員やPTA、学校、社会教育関係者ら約60人が、子どもの健やかな成長のために大人がどう変わるべきかについて意見を交換。「おせっかいな大人になり、孤立している親とつながることが大事」などの意見が出された。
 同運動は2001年に始まり、20年目。例年11月にPRパレードを実施しているが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止し、代わりに円卓会議形式のフォーラムを開いた。
 校長とPTA関係者、補導員、大学准教授の4人がパネリストとして登壇。インターネット依存や児童虐待など子どもを取り巻く現状を説明した。長崎市立村松小の郷野和代校長は、同校児童456人の72%がスマートフォンなどを使っていると説明。生気がなかったり、イライラしたりしている児童が増えているとし、「コントロールすべき大人もスマホに夢中になり、子どもの制御ができなくなっているのではないか」と指摘した。
 参加者は8グループに分かれて意見交換。各グループからは「大人が見て見ぬふりをしない」「困っている親が気持ちを吐き出し、共有できる場所を」などの意見も出された。

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