【連載】全日本大学選手権直前特集『Infinite Possibilities』第4回 宮浦健人主将×村山豪副将×中村駿介

©早稲田スポーツ新聞会

4回目のきょうはチームの大黒柱である4年生の宮浦健人主将(スポ4=熊本・鎮西)、村山豪副将(スポ4=東京・駿台学園)、中村駿介(スポ4=大坂・大塚)。4年間ともに苦楽を味わってきた3人に、集大成となるこの大会への思いを伺った。

※この取材は11月15日に行われたものです。

他己紹介

趣味のポケモンカードゲームの話をする中村

――まずは他己紹介からお願いします

宮浦 駿介はセッターとしてチームの要になるので、そういう面ではすごいチームを引っ張ってくれています。練習、練習前後でもトスの練習をしていてそういう姿でチームを引っ張ってくれていると思います。私生活は明るく(笑)、やっていると思いますし、あとはゲームしたり一緒にバスケしたりで、4年間、3人ともなんですけど楽しく仲良くしていました。

中村 過去形(笑)

宮浦 今もです(笑)

――村山さんは

中村 豪はこの中で多分一番バレーボールが大好きな選手です。試合中でも練習中でも思ったことをはっきり言ってくれて、僕たち(中村と宮浦)はちょっとそれが苦手な二人なので、嫌なこともちゃんと言ってくれるいいやつです。プレーでも魅せてくれますし、しっかり4年生としての立場をわきまえた発言をしてくれるのですごく助かっています。でも私生活ではすごい華やかなイメージです。

村山 華やかって(笑)。

中村 全身黄緑のな、あれすごかった(笑)。

村山 着たことないですそんなの(笑)。

中村 おしゃれなんですよ。ファッションセンスがすごい。おしゃれっす。

村山 それだけ?

中村 あ、あとディズニー好きなんで。

村山 それ毎年言ってるじゃん(笑)。

中村 毎年3人とあと何人かで絶対ディズニー行きますね。仲良くしてます。

――宮浦さんについてはいかがですか

村山 健人はバレーではキャプテンでエースというところですごい背中で引っ張るタイプって感じで。もう一点取りたいときに決めてくれるのでチームとしてもすごく安心できます。あとバレーに対しての意識がすごく高くて、ケアとかに対しても、このチームで一番そういうところに対してもさぼらずトレーニングも意識してやっているのですごいなと思います。私生活はバレーとのギャップがあって、こう見えてもすごい陰キャで(笑)

一同 (笑)

村山 私生活はほんとに根暗だしバレーはあんなにすごいのに私生活になると、いるの?みたいな(笑)。あとは…喋らないですね。もう存在がないみたいな(笑)。存在感が薄いって感じです(笑)。

――心当たりはありますか?

宮浦 いやもう見た目の通りです(笑)

一同 (笑)。

――趣味とかはないんですか

宮浦 趣味ですか…映画とかゲームですかね。冬はスノボに行ったりバスケもめっちゃするので、陰キャとか言われるんですけど意外とアウトドアです(笑)。

――お互いの印象的なエピソードはありますか

中村 あれかな、3年の春高(全日本高等学校選手権大会)(笑)。(宮浦と)同じ代じゃないですか。それで鎮西が先に試合していたんですよ。それで僕が(宮浦が)試合に行く前に「頑張れよ」って声を掛けて。そしたら(宮浦が)負けちゃって、泣きながらこっち来て。それで僕に「頑張れよ」って言ってくれたんですよ。だから僕も「健人の分も頑張るわ」って言って。それで、試合に向かったら僕もストレートで負けて(笑)。一緒のコートで引退したっていう。これがちょっと面白かったですね(笑)。

宮浦 あと自分ら駿台学園のもあって。

村山 またそのくだりやるの!(笑)

宮浦 駿台が三冠したじゃないですか。

中村 高2のときのインターハイで駿台と戦って僕たちが優勝しているんで。実質自分らの代でまだやってないです。

村山 駿介の代ではそこまで勝ち上がれなかったんですよ。自分はどっちかと言うとやる気満々だったんですけど。このくだりはずっとやっていますね(笑)。

――他にはありますか

中村 顔にボール当てたやつ(笑)。

村山 高校のときお互い早稲田に進学することが決まっていて、練習試合やっていたんですけど、自分がオポジットをやっていてライトバック入ったんですよ。そしたらこいつ(中村)のバックアタックのスパイクが顔面に当たりました。性格悪くないですか?これから同期になる人の顔面を打ち抜くっていう。

中村 入学前に嫌われたわ。

村山 ああもうこういう子なんだ、って。

中村 めっちゃ謝りに行ったわ。

村山 もう一歩引きました。

――入学後には仲直りしましたか?

村山 いや、してないですね(笑)。

――自粛期間にはまったことはありますか

中村 野球ちゃう?(笑)

宮浦 どうしても体力が落ちてしまうので公園で運動していたんですけど、カラーバットを持って野球していました(笑)。

村山 僕はBLACKPINKですかね(笑)。ずっと見てて、ライブのDVDも買いました。もう完璧なんで。リサが好きです。喋ったら止まらなくなっちゃうんでこの辺にしときます。一生喋ってられる(笑)。

――中村選手はポケモンカードゲームにはまっていると聞きました。

中村 (笑)。はまっちゃいました。この歳で。やろって思ってやったらはまって。どんどん強くして、みたいな。寮の大塚達宣(スポ2=京都・洛南)の部屋を会場にして何人かで大会とかやっています。僕が一番強いですね、2大会優勝しました。総当たりとかリーグとかを大塚が考えたりしています。

「今できることをやり切って終わろう」(宮浦)

悔いの残らないよう頑張りたいと話す宮浦主将

――4年生の学年カラーはいかがですか

中村 えー難しい。それぞれですね。なんか一つじゃない(笑)。色んなのが集まってて、静かだったりうるさかったり、情緒不安定だったり博士もいるしね。

――3年生に聞いたら「4年生は優しすぎる」と言っていました

村山 そういうことにしときましょう(笑)。

――同期で遊びに行くことはあったのでしょうか

一同 ありますね。

中村 誕生日祝いとか。

村山 ちょくちょくごはんに行ったり。遊びに行くのは日程が合わなかったりするので、練習終わりに集まれたらですね。

――同期仲いいですね

村山 ここ(中村と)はあんまり。

中村 根に持つなぁ(笑)。

村山 根に持つタイプなんで(笑)。

――ここから試合の話に移ります。代替大会の中止が決まってからのチームはどんな感じでしたか

中村 いろいろあったよね。

村山 二人(宮浦、中村)が教育実習でいなくなりました。二人がいない中で2試合オープン戦がありましたが、それでも代わりのメンバーが頑張ってくれていたので、チームとしての強さが落ちるということはなかったですし、彼らにとってもいい経験になったので良かったと思います。

――中央大とのオープン戦では宮浦主将、中村選手が不在の中でもストレート勝利していて、誰が出ても強いと感じました

中村 それが松井監督(泰二、平3人卒=千葉・八千代)が掲げている理想のチーム像ですね。誰が出ても同じことができるというのが理想のチームなので、それができていたのかなと思います。

――4年生の雰囲気はどんな感じでしたか

中村 しんどかったね。

村山 そうですね。しんどかったですね。

中村 この1年、大会をやると言われてできなかったことが続いたので。4年生は気持ちの面でしんどかったです。

宮浦 代替大会では駒澤大学と一試合できて、試合の楽しさを実感して。次の週が中大との試合だったんですけど、そこがなくなって中止になったので。試合が楽しくてそこに向かっていろいろ準備してきたのにそれがなくなって、けっこうきつかったというか。4年生とかは気持ちの面では落ち込んでいたと思います。

――4年生で集まって何か話し合ったりしましたか

村山 今後どうしていくかとか、どう気持ちを持っていくかというのを話し合いました。

宮浦 秋季リーグ(秋季関東大学リーグ戦)の代替大会があると言われたのになくなって。あるはずの大会がなくなったりする中で、自分たちに今できることをやろうということを松井監督も含めて話し合いました。まずは全日本インカレに向けてチームを作っていこうということで。それでも大会が中止になるかもしれない中で、自分たちに何ができるかを考えたときに、今できることをやり切って終われるように頑張ろうということを話しました。後悔しないようにそういう気持ちを持って頑張ることが大事だと改めて確認できましたし、気持ちの面でも楽になれたと思います。

――監督や3年生の方々への取材で、4年生は大会ができないことへの悔しさや無念さをチームの中で出すことはなかったという話を伺いました

中村 顔に出てしまうと練習に響いてしまうので。そういう顔をするなら同期だけの前で、という話はしていなかったんですけど、みんな練習では顔に出さなかったですね。

村山 4年生もそうなんですけど、試合ができなくて悔しい思いをしているのはみんな一緒だと思って切り替えました。

宮浦 駿介が言ったように、4年生内でそういうことを話したわけじゃなくて。下級生は4年生の表情を見ていると思うので、表情は大事にしないといけないなというのは、4年生はみんな感じていたのでチームに辛い表情を見せなかったのかなと思います。

「学生としての集大成の大会」(村山)

準備してきたものをやっと発揮できると話す村山副将

――全日本インカレの話に移ります。公式戦があまりなかった中での開催となりますがどう受け止めていますか

村山 ほぼ1年間試合をしていないので、大会の雰囲気をまだ味わえていない中で試合は緊張すると思いますが、試合の楽しさはあるのかなと思います。

中村 試合をやっていない中でいきなり最後の大会となるとプレッシャーはありますが、やっぱりこのチームで試合ができる楽しさを噛みしめたいと思います。

宮浦 今年試合ができていなくてどういう展開になるか分からないですし。できていないのはどこのチームも一緒で。できていない分相手の情報も少ないですけど、全カレでは相手というよりかは自分たちが今までやってきたことを全部出すことを意識して戦いたいなと思います。

――チームとして今、力を入れていることはありますか

宮浦 全カレに向けて最終段階に入っているんですけど、特別変わったことをやっているわけじゃなくて、今までやってきたことの一つ一つの精度を上げることを意識して練習に取り組んでいます。

――個人として力を入れていることは何ですか

中村 いいスパイカーが揃っているので、スパイカー陣をより良い形で打たせるための配球を意識して考えてやっています。

村山 ミドルブロッカーなのでブロックの指示を出したり相手の情報をチームに共有して、ブロックで貢献出来たらいいなと思います。

――ブロックもそうですが、村山副将は高校時代オポジットをされていたので、レシーブも上手だなという印象を受けました

村山 全然ですよ(笑)

宮浦 上手いと思います。自分のことをリベロって言ってました(笑)

村山 言ってない(笑)

中村 トスも上げちゃうんで

――オールラウンダーですか

村山 はい!(笑)

――宮浦主将は個人として力を入れていることは何ですか

宮浦 オポジットというポジションなのでハイセット打たないといけないんで、そこを打ち切ることを頑張るのと、自分の武器であるサーブは試合の中で大事になってくると思うので、そこの精度を上げることを意識して練習に取り組んでいます。

――宮浦主将はチームのエースと言われていますよね

宮浦 自分がハイセットを打たないといけない場面もありますけど、試合の中でみんなで点を取れればいいと思っているので、自分は決められるように準備しておくだけかなと思います。

――宮浦主将の話にも出ましたが、試合での自分の武器は何だと思いますか

宮浦 自分はサーブが武器だと思うので、相手が嫌がるようなサーブを打ってブレイクして勢いに乗っていけるように頑張りたいと思います。

――水町選手(泰杜、スポ1=熊本・鎮西)が「サーブは健人さんよりも多く決めたい」とおっしゃっていました

宮浦 いつも裏でどっちが多くサービスエースを決められるか競っているので(笑)水町もすごくサーブが良いので。自分がサーブを打った後に水町がサーブを打つので、二人で良いサーブを打ってチームに良い流れを作れるように二人で頑張っていけたらいいかなと思います。

――中村選手は自分の武器は何だと思いますか

中村 僕は性格上雰囲気作りは得意なので、ここで自分たちに流れを引き寄せたいというときにムードを作れるのが僕の武器だと思います。

――トスの方はいかがですか

中村 トスは自信がないので。

村山 いや、すごく打ちやすいです(笑)

中村 スパイカーが良いので。打てるボールを上げるだけです。

――村山副将は

副将 速さを意識してやっています。トスが割れても速さのあるクイックで切れればいい雰囲気が作れるので。

――4連覇がかかっていますがプレッシャーはありますか

村山 試合がなさ過ぎて分からないですね(笑)

宮浦 4連覇とかはあまり実感がわかないので、目の前の一試合を頑張るだけかなと思います。

――今年も早稲田が優勝するだろうと言われていることに関してはどう受け止めていますか

中村 あまりそういうのは意識していないですね。一試合一試合楽しむことを意識しています。

――今の早稲田が最強だと言われていることについては

村山 中でやっているから、そういうのはあまり分からないというか。あまり気にしないですね。

宮浦 みんな現状に満足していないと思います。個人としてもチームとしてもいろいろ課題はあるし、成長しないといけないので。

――メンバーを見ていてもスターが集まっているという印象を受けます

村山 外から見ているときはすごいなと思いますけど、中でやっているときは必至だから(笑)一点取るのに必死だし、余裕がないのかもしれませんね(笑)

宮浦 みんなすごいです。チャンスをちゃんとものにするので。そこはすごいと思います。

村山 相手にいたら嫌だなと思います(笑)

宮浦 怖い。確かに嫌だね。一人でも相手に行ったら絶対がつくくらい嫌な選手だし。

中村 絶対いや(笑)

――一番相手にいたら嫌な選手は誰ですか

宮浦 全員嫌です(笑)

中村 僕は豪が嫌ですね(笑)ブロックの指示をけっこうするんですよ。どこ上げるよみたいな。僕はセッターをやっているので、(トスを読まれるのは)嫌だなと思いました。ブロックがずっと付かれるストレスがたまるので(笑)

村山 やった(笑)

中村 誰でも嫌やな。健人が行かれても困るし。

――チームとして注目してほしいところと個人として注目してほしいところを教えてもらってもいいですか

中村 サーブアンドブロックですね。宮浦、大塚(達宣、スポ2=京都・洛南)、水町、村山と良いサーブが揃っているので。相手を崩してからのブロックの練習をしてきたので、サーブからのブロックは注目してほしいです。個人としては最後の大会になるので、人一倍走ってチームを盛り上げたいですね。ガッツに注目してほしいです。

村山 誰が出ても強いチームというのを目標に掲げていて。最初のスターティングメンバーは決まっているかもしれませんが、控えのメンバーもいい選手が揃っているので、そこも今年は見てほしいと思います。個人としては早稲田としても学生としても最後の大きな大会になるので、今後につながるようなプレーに注目してほしいかなと思います。

宮浦 選手が一試合一試合ベストを尽くす姿もそうですが、スタッフやベンチ外のメンバーも頑張っていて。スタメンに入っているメンバーだけじゃなくて、ベンチ外だったりスタッフの方たちのサポートもあって今まで全日本インカレで優勝できていると思ので。今年は組織として日本一という目標を立てているんですけど、コートの中にいなくても、インカレで優勝するという気持ちを持ってそれぞれが自分の仕事を全うしているので、選手はもちろん、コートに立っていないベンチ外のメンバーやスタッフ全員で戦っている姿を見てほしいと思います。個人としてはサーブが武器なのでそこを頑張るのと、4年間早稲田で培ってきたものを全日本インカレで出していければいいかなと思います。

――具体的な順位でもいいですし、こういうプレーがしたいとかでもいいのですが目標はありますか

宮浦 目標は優勝なのですが、勝っても負けても自分たちがやってきたことを100%できることを出し切れれば後悔はないと思っているので。勝ち負けにはこだわらずに、自分たちがやってきたことを出し切ることを目標にして頑張りたいと思います。

中村 ほとんど健人と一緒なんですけど。勝っても負けても早稲田でバレーができて良かったなと言って終われるような大会にしたいです。

村山 いろんなことがあったし、いろんな人のおかがで自分が早稲田でバレーができているので、すべて出し切るというのもそうなのですが、周りの人への感謝の気持ちをプレーでしっかり見せて、周りも自分たちも良い形で終われるようにしたいです。

――最後に全日本インカレに向けて意気込みをお願いします

中村 今年コロナで大変な思いをしてきたので、支えてくれたスタッフや親への感謝の気持ちを持って、勝っても負けても良い形で悔いのないように全力でやり切れたらいいなと思います。

村山 今年は試合がないなりにも、自分に足りないものを見つけて補強してきました。やっと今まで準備してきたことを見せられるチャンスができたので、それをしっかり発揮したいです。あと、学生としては最後で集大成となる大会なので、最後しっかり良い形で終われるようにしたいと思います。

宮浦 今年コロナで試合ができなくて苦しい思いをしてきたのですが、自分たちの最終目標は全日本インカレだったので、ここで今までこの1年間やってきたことを出し切りたいです。チーム早稲田で戦うので、それぞれが自分の役割をしっかり全うして後悔がないように終われたらいいなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 西山綾乃、布村果暖)

◆人メモ

◆宮浦健人(みやうら・けんと)(※写真左)

1999(平11)年2月22日生まれ。190センチ。熊本・鎮西出身。スポーツ科学部4年。ダイナミックなプレーとは裏腹に、私生活ではもの静かだと言われている宮浦主将。「陰キャとか言われるんですけど、実はバスケやスノボが好きで意外とアウトドアなんです」と元気に話してくれました!色紙『一致団結』。

◆中村駿介(なかむら・しゅんすけ)(※写真中央)

1999(平11)年3月7日生まれ。186センチ。大坂・大塚出身。スポーツ科学部4年。チームのムードメーカーと言われている中村選手は、自粛期間ではポケモンカードゲームに熱中していたそう。そして部内にポケモンカードブームを巻き起こしました!色紙『謙虚』。

◆村山豪(むらやま・ごう)(※写真右)

1998(平?)年7月30日生まれ。191センチ。東京・駿台学園出身。スポーツ科学部4年。色紙に『集大成』と書こうとしたところ、『集大切』と間違ってしまった村山副将。きっと集う心を大切にしたいのでしょう!(笑)色紙『集大切』。