思案橋で「くんち」 コロナ禍でも長崎に活気

地域活性化につなげようと開かれた「思案橋くんち」。来場者は、籠町の躍動感あふれる龍踊などの演し物を楽しんだ=長崎市

 長崎市の歓楽街・思案橋で28日夜、新型コロナウイルス流行のため中止された長崎くんちの奉納踊りが再現された。路地は人でごったがえし、本番さながらの籠町の「龍踊(じゃおどり)」に歓声が上がった。
 店主らでつくる思案橋横丁会と思案橋市会が「コロナに負けんぞ!『思案橋くんち』」として主催し、4踊町が協力。除菌ゲートなど感染対策を取り、通りに長机を並べテークアウトで飲食を楽しんでもらった。
 地元の本石灰町は「御朱印船」の囃子(はやし)を、銀屋町は「鯱(しゃち)太鼓」で使う据(すえ)太鼓を披露。椛島町の「太皷山」の担ぎ手はマウスシールドをつけ「コッコデショ」と声を張り上げた。見物した市内の会社員、伊藤都さん(42)は「モッテコーイと叫ぶのは控えたけれど、渦巻くエネルギーを感じ高揚した」と話した。


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