「海の底からモナムール」 足も性欲もあるセーラー服の幽霊役 清水くるみインタビュー

セーラー服の幽霊の純愛を描くホラー映画「海の底からモナムール」から、幽霊のミユキを演じた清水くるみさんのインタビューが編集部に到着した。

軽度のアスペルガー症候群を患っているために高校でいじめられていたという設定のミユキは、イジメを苦にして崖から飛び降り、かつて愛したタクマの前に、足も性欲もあるセーラー服姿の幽霊となって現れる。そんなこれまでにない幽霊を演じた清水さんが、演じるにあたって心がけたことや、予告編でも描かれたタクマの恋人からストローで血を吸うシーンなどについて語った。

Q.いじめられっ子の女子高生が、好きな男性をベッドに誘うということはあまりないのでびっくりしましたが、ギャップをどう埋めましたか?

たしかに日本映画ではあまり見かけないシチュエーションだなと思ったのですが、こういうものなんだなと思い、埋めるというより、脚本を理解するようにしました。

Q. ミユキの生きている時のシーンと幽霊のシーンとで何か違いはありましたか?

「等身大の役を演じてください」と言われていました。生きている時は相手と会話をする、幽霊の時は一人で「愛されたい」と言っているということが多かったです。メイクだとか照明だとかで生きているのか幽霊なのかは表現していくだろうなと思ったので、自分の中で何か特別変えたということはなかったです。

Q. テントの中で三津谷葉子さん演じるカオリの血をストローで吸うシーンが、怖いだけでなくエロティックでもあって、フランス人監督ならではと思いましたが、どのようなことを念頭に演じましたか?

撮影中はエロティックに見えるとは想像していなかったんですけれど、多分監督がそういう風に映したかったんだろうなと完成した作品を観て思いました。ミユキが好きなタクマが好きな彼女なので、嫉妬ですよね。タクマの彼女から良いところを全部吸い取りたいという気持ちなんだろうなと思いながら演じていました。血を吸うということは、好きな人の彼女に内部からなりたいということだと思います。

Q.本作の見どころをお教えください。

一見ホラー映画ですけれど、ホラー映画が観れない人も視点を変えることで、女子高生の切ない純愛ラブストーリーとして観れるので、抵抗なく観て欲しいなと思います。

Q. これから見る方にメッセージをお願いします。

フランス映画を観るような気持ちでラブストーリーを楽しんで頂ければと思います。

「海の底からモナムール」は、10年前にイジメを苦にして崖から飛び降りたミユキが、タクマに「ただ愛されたい」という一心で、17歳のままの姿で幽霊となる。そして10年後、高校卒業後初めてタクマたちが島を訪れ…というストーリーの作品。監督を務めるのは、エリック・ロメール監督作品の音楽など多岐に渡って活躍するフランスのロナン・ジルさん。従来のホラー映画の幽霊とは違う、普通の少女と同じセーラー服を着た見た目で、性欲もある幽霊を生み出している。

海の底からモナムール
12月4日(金)よりアップリンク吉祥寺ほかにてロードショー
配給:アルミード
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