ADバン(VB11型) | 日産 - タフで軽くて意外なほどスポーティ【旧車】

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平日の夕方、登りの高速でカッ飛ぶ姿が逞しいビジネス・エクスプレス

・モデル名 :ADバン 1.5DX(初代・VB11型)
・メーカー名:日産
・年式 :1988
・撮影場所 :第8回 石和温泉郷クラシックカーフェスティバル2018
・撮影者 :ミノ

足元を引き締めると、バンは意外なほどカッコよくなる

ニッポンの誇るビジネスマンズ・エクスプレス、それが小型セダンをベースに荷室を拡大した、4ナンバーのバンだ。

テレビCMではカッコいいスーツをビシっと決めたエリートが高級セダンでハイウェイをぶっ飛ばしているけど、そんなのは幻想だ。そりゃあ、ドイツのアウトバーンとかなら分からなくもないけどさ。
背広の上着を助手席の背もたれにかけて、ネクタイ緩めて袖をまくって夕方の高速道路の登り車線をカッ飛ぶように走るのが、日本の正しいビジネスマンというものだ。

・・・というのもまた幻想かもしれないが、いわゆる営業バンが実はめちゃくちゃ速くて乗ると意外なほどスポーティなのも事実。
5代目・B11型系サニーをベースにしたバンモデルはサニーから独立し、ADバンとなった。

実用車とか商用ワゴンなどを、仕事だけじゃなく普段もカッコよく楽しく乗ろうとしてカスタムを施すスタイルは、もともとはアメリカの西海岸やドイツからブームが起こったともいわれている(もちろん日本でも昔からある)。
アメリカでは特に車高をオトしてハデなペイントにしたり、モール類をとっぱらって面を強調するスムージングが流行ったりした。

逆にドイツを中心とするヨーロッパでは、車種名が分からないようにロゴバッジを外したり、グリルやバンパーをブラックアウトするのが特に90年代に人気だった。
エアロは付けず(もしくは最小限で)車高をギリギリまで下げ、薄いタイヤをツライチにセットするなどした実用車は、やはり若者に人気のスタイルで、ニュルルックなんて呼ばれていた。
ニュルブルクリンク(サーキット)を走る走り屋のスタイルらしい。日本とちがって首都高や環状線のようなところがほとんどないから、ニュルに行くのだろうか。

どちらのスタイルがベースなのか、あるいはオリジナルなものなのかは分からないけど、えらく速そうでとてもキマったスタイルのバンは、やはり見るものをぐっと惹きつけるものがある。
なんというか、雰囲気がある、とでもいうのだろうか。
日々これを転がしていたら、ちょっとした曲がり角もそこはヒール&トゥで走り抜けたくなるかも知れない。ATでも、そこは気分だ。