コロナを乗り越え理想の病院へ

**鹿児島大学病院
坂本 泰二 病院長(さかもと・たいじ)**
1985年九州大学医学部卒業。米南カリフォルニア大学ドヘニー眼研究所客員研究員、
九州厚生年金病院(現:JCHO九州病院)、
九州大学大学院医学研究院眼科学分野講師などを経て、2020年から現職。
鹿児島大学医学部眼科学教室教授兼任。

「新型コロナウイルスの拡大は社会を一気に変化させた」という坂本泰二病院長。就任前には予想していなかった事態を冷静に乗り切ってきた。感染対策と同時に、理想の病院づくりを目指す、その思いを聞いた。

冷静な感染対策で病院運営を維持

「副病院長を3年間経験していたので、前任の夏越祥次先生の方針を引き継ぎながら、自分の理想とする病院運営をしていけたらと考えていました」。地域経済が縮小している中であっても、医療がそれに伴い縮小するわけにはいかない。地域医療の最後の砦(とりで)としての役割、そして日本の最先端、最高基準の医療を提供し続ける、さらには医師、看護師など職員にとって働きやすい病院を目指していきたいと、多くの理想を掲げていた。そこにコロナ禍である。

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