福井県内デジタル化、人材不足が課題

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福井県内企業のデジタル化調査

 福井県が11月27日発表した県内企業のデジタル化の現状を把握するアンケート結果によると、約87%の企業が業務を効率化するITシステムを導入していることが分かった。ただ、AI(人工知能)の導入は5%未満、IoT(モノのインターネット)も約18%と全国の状況に比べて低く、デジタル化を進める上での課題として企業側の知識不足やIT人材不足が目立った。

 アンケートは従業員10人以上の企業600社を対象に9月に実施。313社から回答があった。

 導入しているITシステムは、「社内業務管理が一体となったソフト」が22.4%。販売管理や生産管理ソフトなど特定部門への導入が64.5%あり、業務効率化につながるITシステムの導入としては計86.9%だった。

 一方、AIの導入済みは4.5%、導入検討中は22.7%、IoTの導入済みは18.2%、検討中20.8%。

 導入状況は2018年の県調査(AI0.5%、IoT8.2%)に比べて伸びたものの、同年に財務省がまとめた全国の先端技術活用状況調査(AI10.9%、IoT23.1%)を下回った。

 デジタル化を進める意欲に関しては、「従来から進めている」「進めたいが予算や人員がない」を含め、62.6%が意欲的。取り組みたい分野、部門の質問と分析集計すると、31.6%がデジタル技術でビジネスモデルを変革する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の導入に前向きなことが分かった。

 デジタル化を進める上での課題(複数回答)として「導入コストが高い」が40.3%、「デジタル化に強い専門人材や専門部門がない」38.0%、「メリット、費用対効果が明らかでない」31.3%と続いた。

 IT人材採用での課題は「人材の効果が不明」が42%と最も多かった。

 県創業・経営課は「従業員10人以上は県全体の企業の2割程度で、10人未満の事業者よりもデジタル化は進んでいる。AI、IoTの導入率は高くはないが、DXに取り組もうとしている企業は多い」と分析し、今後はIT人材の育成や各企業のデジタル化の段階に応じた支援策を拡充していくとした。