麻酔用鎮痛剤を紛失 厚木市立病院

厚木市立病院

 神奈川県厚木市は30日、市立病院で入院患者用の麻酔用鎮痛剤フェンタニル注射液0.1ミリグラム3本(1人分)を紛失した、と発表した。フェンタニルは麻薬取締法の麻薬に当たり、同市は県厚木保健福祉事務所に届けるとともに、厚木署に状況を報告した。

 市立病院によると、27日午後2時ごろ、薬剤師が担当看護師に同薬品3ケース(9本)を渡した。この看護師は同日夕方、前日までに預かっていた同薬品3ケース(7本)と合わせ6ケース(16本)を夜勤看護師に引き継いだ。だが、その際に本来は行うべき薬品と伝票の照合をしなかった。

 29日に薬剤師が未使用分を回収した際、1ケース(3本)なくなっていた。病院内を捜索したが見つからず、防犯カメラにも不審者などは映っていなかったという。

 同病院によると、フェンタニルは手術後やがんなどの痛みのコントロールに使われ、誤って使用すると気持ちが悪くなったり眠くなったりするものの、大きな害はないという。同病院では「新たに引き継ぎ状況を確認するリストを作成し、管理を徹底し再発防止に努める」としている。

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