2カ月ぶり引き上げ 11月の北陸景気判断

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 北陸財務局は30日、北陸三県の11月の経済調査で、景気の総括判断を2カ月ぶりに引き上げ、「厳しい状況が続いているものの、緩やかに持ち直しつつある」と表現した。生産が2カ月連続で改善し、全体をけん引した。北陸財務局で会見した辻庄市局長は先行きについて、新型コロナが再拡大の動きを見せていることから「十分に注意する必要がある」とした。

 10月の総括判断は「厳しい状況が続いているものの、一部では緩やかに持ち直しつつある」だった。

 生産は「下げ止まっている」から、「緩やかに持ち直しつつある」に上方修正した。電子部品・デバイスは引き続きスマートフォン向けが好調だったほか、企業側からは自動車関係を中心に「受注が前年より増え、出荷も前年並みに戻った。先行きはさらに回復しそうだ」との声が聞かれるとした。

 「下げ止まりつつある」としていた生産用機械は「下げ止まっている」とし、2カ月連続で判断を引き上げた。金属加工機械で国内自動車向けを中心に注文が継続的に入るようになったり、繊維機械で中国向け受注が急回復したりした。

 金属製品も「弱まっている」から「下げ止まりつつある」に上方修正した。

 このほかの主要項目別では、個人消費、住宅建設、雇用情勢はいずれも判断を据え置いた。

 個人消費は、百貨店・スーパーの9月販売額をみると、昨年9月に翌月の消費税率引き上げを控えた駆け込み需要があった反動で、前年同期比3・7%減となった。百貨店は足元では客足が徐々に戻り、高額品やおせちが伸びている。

 10月の新車販売台数は31・7%増で「下げ止まっている」から「持ち直しつつある」に引き上げた。新型車の投入効果などが出た。

 主要温泉地の9月の宿泊人員は前年同期比36・2%減だった。9月後半から「Go To トラベル」キャンペーンの利用客が増えた。10月以降は東京発着が追加され、兼六園では個人客に加え団体客も戻ってきている。事業者からはコロナの再拡大に伴う同キャンペーンの見直しに不安の声が出ているとした。