玉名市議会、前議長に議員辞職勧告 贈賄申し込み「市民への背信行為」

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中尾嘉男議員に対する議員辞職勧告決議案を可決した玉名市議会=30日、玉名市

 熊本県玉名市議会は30日、同日開会した12月定例会で、贈賄申し込みの罪で略式起訴され、熊本簡裁から罰金100万円の略式命令を受けた中尾嘉男議員(62)=同市横島町=に対する議員辞職勧告決議案を賛成多数で可決した。中尾議員から11月10日付で提出されていた議長辞職願は全会一致で許可した。

 新議長に内田靖信議員(72)=同市天水町=を指名推選し、全会一致で選出。内田議長は中尾議員と異なる会派「自友クラブ」に所属し、前回議長選で中尾議員に次ぐ次点だった。任期は議会改選の2021年11月まで。

 決議案は、4議員が連名で提出。田畑久吉議員が「議長職を金で買おうとする行為は、市民への重大な背信行為だ」と提案理由を説明。前田正治議員が「法令順守が求められる政治家としての資質が問われる」と賛成討論。古奥俊男、作本幸男の両議員が反対の立場から、「贈賄を持ち掛けた方にだけ責任を取らせるべきではない」などと述べた。

 中尾議員と内田議長を除く全18議員の採決の結果、賛成11、反対7だった。中尾議員と同会派「新生クラブ」所属の5議員に加えて2議員が反対した。

 決議に法的拘束力はない。結果を受けて、中尾議員は「公民権停止は受けておらず、市民から直接『やめろ』と言われていない。任期を全うしたい」と辞職を否定した。

 中尾議員は昨年11月の議長選で、自分に投票してもらうことを目的に同僚市議に現金20万円を渡そうとした疑いで10月24日、逮捕された。(松本敦)