
JR九州のダイヤ改正で駅員不在の時間帯が増え、車いすでの利用が制約を受けているとして、「長崎バリアフリーサークルAmi」(西彼長与町)は、変更された駅の窓口営業時間を改正前に戻すよう求める署名活動を始めた。30日、県庁で記者会見した代表の管田多津子さん(40)は「現状を多くの人に知ってもらいたい」と訴えた。
管田さんは先天性二分脊椎症で、腰の状態が悪化した6、7年前から車いすを使用。移動は自宅近くの長与駅を拠点にしているが、ホームと車両の隙間や車内の段差があり、乗降にはスロープを設置してもらうなど駅員の介助が必要だ。
同社長崎支社によると、3月のダイヤ改正後、業務効率化のため県内8駅で窓口営業時間を変更。長与駅では、窓口対応が「平日午後9時10分まで」から「同8時まで」に短縮されるなど、駅員不在の時間が増えた。
車いす利用者の介助は、乗車駅で連絡を受けた下車駅の係員がホームで出迎え対応。長与駅の場合、駅員不在時は浦上駅に事前連絡があれば介助職員を向かわせるという(同支社)。
ところが、管田さんは9月下旬、長与駅の営業時間外を理由に利用できなかったという。「車いすユーザーにも急用がある。他にも困っている人がいるかもしれない。せめて改正前の営業時間に戻して」と訴えている。
同支社は「急きょの場合も対応可能か確認するが無理な場合もある。今のところ営業時間を元に戻す計画はない」としている。
署名は2千筆が目標。問い合わせは同サークル(095.887.3980)。