食の商談会、初のオンライン開催 都市部へ商品PR

画面越しのバイヤーに商品をPRする事業者=県庁

 百貨店など都市部のバイヤーと、長崎県内事業者をマッチングする県の「食のオンライン商談会」が25日、県庁内で開かれた。県庁と首都圏をオンラインでつなぎ、県内事業者がパソコンの画面越しに定番商品や新商品などをアピールした。
 商談会は例年、都市部のバイヤーを招いて長崎市などで開催してきたが、新型コロナウイルス感染防止対策でオンライン形式を初めて取り入れた。
 東京と大阪の2会場にパソコンと通信設備を設置。それぞれの会場には試食を提供する調理スタッフを配置し、両者の商談に合わせて試食品を調理するなどして、バイヤーに提供した。
 商談会は10月から計4日間実施し、計10社のバイヤーと県内の約30事業者が参加。菓子販売業の「菓秀苑森長」の立山純明営業課長は「慣れない部分もあったが、移動時間や交通費といった負担も少なく非常にありがたい。自社としてもオンラインの手法に取り組みたい」と話した。
 東京会場から参加した小売店担当バイヤーは「都心ではオンラインを使いこなさないと取り残される。多くの事業者と効率的に商談できるので、新たなビジネスチャンスも広がっている」と感想。県物産ブランド推進課は「通信環境の整備や運用方法など課題は残るが、県内事業者の販路拡大に向けた新たな手法として確立させたい」としている。

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