5信金が本業増益 石川、富山 今年度上半期の仮決算

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 石川、富山両県の信用金庫の2020年度上半期(4~9月)仮決算は、1日までに内容を公表した10信金のうち5信金で、本業のもうけを示すコア業務純益が前年同期を上回った。超低金利で貸出金利息が伸び悩む中、コロナ禍で営業活動が制限され販売手数料収入が減った一方、店舗再編などコスト削減を進め、利益を確保したケースが多い。

 コア業務純益は、のと共栄、興能、富山、高岡、石動の5信金で増加し、金沢、にいかわ、氷見伏木、新湊の4信金は減少した。はくさん信金は9月に北陸、鶴来の両信金が合併して初の仮決算のため前年同期と比較できない。砺波信金は半期業績を開示していない。

 のと共栄は店舗内店舗としていた3店を含む4店を廃止して24店体制に見直し、コア業務純益は前年同期から倍増した。有価証券の利息配当金が増え、11期ぶりに資金運用収益が増加したことも利益を押し上げた。

 興能は店舗統合に乗りだした15年度から9店減らして現在は22店とするなど経費の圧縮を進め、本業のもうけは200万円から5400万円に大きく伸びた。富山も店舗再編などの効果で本業益を増やした。

 新湊は業務費用の削減を進めたが、収入の減り幅の方が大きく、減益となった。

 経常利益は4信金(金沢、のと共栄、高岡、石動)、最終益は3信金(金沢、のと共栄、石動)で前年同期より増えた。もっとも、感染拡大防止のため顧客への営業を制限した結果、保険商品や投資信託の販売手数料など役務取引等収入では苦戦が目立った。

 金沢は貸出金利息や役務取引等収益の減少によりコア業務純益が減った。ただ、取引先の倒産がなかったため、貸倒引当金の戻入益が増え、最終益は増加した。

 不良債権処理額は、国や自治体のコロナ対策補助金などの効果で抑えられている面があり、のと共栄は47%減、はくさんはゼロだった。一方、高岡は3億6800万円を計上し、18年以来の最終減益となった。