「古里への思い」理解 中村知事、石木ダム事業で

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画している石木ダム事業について、中村法道知事は1日、建設用地などから既に移転した8割の人々と現在も暮らし続ける13世帯双方の「古里への強い気持ち」は十分理解しているとし、「そうした思いを大切にしながら将来のダム周辺の振興に向けた事業計画を策定したい」と述べた。
 県議会一般質問で山本啓介議員(自民)に答弁した。
 知事は「水源地域整備計画の策定に際し、できるだけ地域住民の気持ちを事業計画に反映させ、魅力ある地域づくりにつなげたい」と述べた。
 また奥田秀樹土木部長は現在施工中の県道付け替え工事について安全に配慮しながら本年度中におおむね完成させ、ダム本体工事の一部にも着手する計画を改めて説明。ダムの必要性を従来以上に分かりやすく県民に説明し、理解を深めてもらうよう努める意向を示した。

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