期待ハズレの左腕、ニールも苦戦し3連覇逃す 12球団の助っ人を診断【西武編】

西武のザック・ニール【写真:荒川祐史】

ギャレットはセットアッパーとして貴重な働き

ソフトバンクの4年連続日本一で幕を閉じた2020年のプロ野球。シーズンオフに入り、各球団は本格的に来季の戦力編成に着手している。すでに来季の新助っ人が決まった球団もあり、今後は続々と発表されていくことだろう。

では、12球団の助っ人外国人は今季、どれほどの活躍を見せたのだろうか? 各球団の助っ人たちの成績を検証し、その働きを診断していってみよう。今回はリーグ3連覇を逃し、3位に終わった西武だ。

○投手
リード・ギャレット(5000万円)
49試合3勝2敗0セーブ16ホールド 防3.10

ショーン・ノリン(6000万円)
5試合1勝2敗0セーブ0ホールド 防6.75

ザック・ニール(2億1750万円)
21試合6勝8敗0セーブ0ホールド 防5.22

西武は今季3人の外国人投手を抱えた。ギャレット、ニール、そしてノリンの3人だ。その中でも新加入のギャレットはセットアッパーとしてチームに貢献。160キロ前後の剛速球を武器に守護神の増田や平良、森脇とともに台所を支えた。年俸も助っ人の中で最も低く、貢献度は高かったと言える。

もう1人の新助っ人投手だったノリンは先発の一角として期待されながらも左肩の違和感などで出遅れ、わずか5試合登板、1勝止まりに終わった。今季リーグ3連覇を逃した西武はシーズンを通して先発投手の駒不足に苦しんだ面があり、ノリンが期待外れに終わったのは痛手だった。

スパンジェンバーグはユーティリティとして貢献

昨季球団の外国人投手記録となる11連勝をマークするなど12勝をマークし、2年目を迎えたニールは苦戦のシーズンとなった。去年のような圧倒的なパフォーマンスは鳴りを潜め、今季は21試合に先発して6勝8敗。防御率5.22と大きく数字を落とした。大黒柱としての活躍を期待されていただけに、右腕の不振も痛かった。

○野手
コーリー・スパンジェンバーグ(8000万円)
111試合407打数109安打15本塁打57打点 .268

エルネスト・メヒア(1億円)
74試合237打数49安打11本塁打33打点 .207

野手はスパンジェンバーグとメヒアの2人体制で戦った。内外野のユーティリティとしても期待されたスパンジェンバーグは111試合に出場して打率.268、15本塁打とまずまずの成績を残した。三塁、左翼、右翼と3つのポジションをこなし、チーム状況に応じた貢献を見せた。

今季が来日7年目となったメヒアは怪我のために出遅れ、1軍復帰は7月下旬になってからだった。1軍昇格後は一時、本塁打を量産したものの、シーズン後半にかけて成績は下降していった。その人間性が高く評価されている側面はあるが、74試合で打率.207、11本塁打という成績は物足りないところか。(今季年俸はすべて推定)(Full-Count編集部)

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