日本医師会「医療提供の両立不可能に」 警鐘の会見

日本医師会が会見を開き、新型コロナウイルスの感染者数について「これ以上増えるとコロナとそれ以外の医療提供の両立が不可能になる」と警戒感を示しました。

日本医師会の中川会長は12月2日の会見で、新型コロナウイルス感染症の新規感染者と重症者は急増していて医療提供体制の逼迫(ひっぱく)度が右肩上がりだと危機感を示しました。その上で「第1波、第2波に比べ、現在の第3波では感染者が若年世代から中高年世代に広がって重症者が増加している。これ以上感染者が急増すれば、新型コロナとそれ以外の疾病への医療提供の両立が不可能になる」と警鐘を鳴らしました。そして「多くの人は慎重な対応を取っている」としつつも「緩みが出てきている一部の人からの感染拡大は、リスクの高い高齢者や基礎疾患がある人にとっては重大な脅威になる」と訴えました。

一方、東京を発着とする旅行の自粛を求めたGoToトラベルについては「今回、65歳以上とリスクある人と限定したが、一定程度の警鐘というか緊張感はもたらしたのではないか」と述べ、一定の理解を示しました。

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