日本選手権長距離種目 廣中(長崎商高出身)Vで五輪へ  井上、的野、森もエントリー

 陸上の東京五輪代表選考会を兼ねた日本選手権長距離種目は4日、大阪市のヤンマースタジアム長居で行われる。既に東京五輪の参加標準記録を突破済みの選手は優勝すれば代表に決定。長崎商高出身で女子5000メートルに出場する廣中璃梨佳(日本郵政グループ)にそのチャンスがある。

 廣中は実業団2年目の20歳。9月の全日本実業団対抗選手権で日本歴代3位となる14分59秒37をマークした。11月下旬の全日本実業団対抗女子駅伝も、1区(7.6キロ)を務めて2位に31秒差をつける圧巻の走りでチームのV2に貢献。状態の良さをうかがわせた。
 5000メートルは、廣中同様に標準記録を切っている田中希実(豊田自動織機TC)も参戦する。自己ベスト15分0秒01の田中は、今夏に1500メートルと3000メートルの日本記録を樹立。2人が五輪切符を懸けてぶつかるレースは、ハイレベルな決着が期待できる。
 女子1万メートルの新谷仁美(積水化学)も標準記録をクリアしており、1位になれば五輪代表入りが決定。今大会で実施される男女計3種目で、この3人以外の選手が標準記録を突破して優勝した場合も代表となる。
 このほか、男子は五輪マラソン代表の大迫傑(ナイキ)が1万メートル(タイムレース)にエントリー。設楽悠太(ホンダ)らも名を連ねた。
 県勢は廣中に加え、男子の1万メートルに2018年アジア大会マラソン金メダルの井上大仁(三菱重工)、5000メートルにこの種目の県記録保持者で今季好調の的野遼大(同)が出場予定。女子も3000メートル障害に全日本実業団対抗女子駅伝で2位に入った積水化学のメンバーで、諫早高出身の森智香子がエントリーしている。


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