仙台市役所建て替え 新庁舎基本設計、東京の建築事務所JVに委託

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JVが技術提案書に描いた新庁舎のイメージ
青葉区役所側から見た新庁舎のイメージ

 仙台市は2日、市役所本庁舎の建て替えで、新庁舎の基本設計を委託する事業者が決定したと発表した。東京の石本建築事務所、千葉学建築計画事務所による共同企業体(JV)で「小さな活動の場の連鎖」をコンセプトとする新庁舎を提案した。委託費の上限は約2億8000万円。市は来年2月に契約を締結する。

 技術提案書によると、敷地の南西と中央に、二つの建物が南北にずれて並ぶような形状の新庁舎1棟を整備する。1階に南北に延びる自由通路を造り、敷地南側の勾当台公園市民広場との一体性を確保する。

 市地域防災リーダー(SBL)など市民活動の拠点となる「みせ」を低層部の各階に配置。敷地内を回遊する通路「みち」と立体的に重なる空間「ひろば」を生み出すことで、市民協働が顔になる庁舎を目指す。

 東日本大震災の経験を踏まえ、「ひろば」は災害拠点にも位置付け、災害発生時は市民の一時避難や救援物資の仕分け、炊き出しなどの場所として活用する。

 敷地の外周はケヤキが連なる「緑の回廊」とし、敷地北側にコブシやカツラの樹木を配した広場空間を設ける。新庁舎は自然の光や風を取り込む構造とし、建物の環境性能に配慮する。

 基本設計はワークショップやシンポジウムの開催などを通じ、幅広い世代の意見を取り入れながら柔軟に変化させていくという。

 市は、技術提案を審査するプロポーザル方式で設計事業者を選定した。10者が応募し、最終審査に残った5者は11月29日、公開プレゼンテーションに臨んだ。

 せんだいメディアテーク(青葉区)の設計を手掛けた世界的建築家の伊東豊雄氏ら6人が審査し、同JVに決まった。次点は久米設計(東京)などでつくる久米・AL設計JVだった。