電子図書館サービスKinoDenに本文音声読み上げ機能を追加

国内外の大学・公共図書館等機関向け学術電子図書館「KinoDen」において、本文音声読み上げ機能を追加

2020年12月
株式会社 紀伊國屋書店

株式会社紀伊國屋書店(代表取締役会長兼社長 高井 昌史)は、国内外の大学・公共図書館等機関向けに提供する学術電子図書館「KinoDen」(Kinokuniya Digital Library)において、電子書籍の本文の閲覧についてインターネットブラウザを利用して音声読み上げができる機能を新たに追加しました。この機能追加は2019年6月に施行された「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」(以下、「読書バリアフリー法」)に基づく図書館での「アクセシブルな電子書籍」提供への期待の高まりに応えていくものです。

KinoDenには専門書・教養書を中心に現在約3万点の電子書籍が搭載されており、そのうちEPUBリフロー型フォーマットのタイプの中で出版社が許諾した電子書籍約3,000点がこの本文音声読み上げの対象となります。具体的には、東洋経済新報社、ダイヤモンド社、平凡社、アルク、白水社、創元社、翔泳社、日本評論社他から提供される専門書・教養書タイトルが含まれます。

EPUBリフロー型の電子書籍では、例えばスマートフォンの小さなデバイス画面でも快適に読書ができるように、本文の文字サイズの拡大縮小が可能です。さらに本文の音声読み上げ機能が加わることにより、電子書籍ならではの便利な使い方が実現します。現在は音声読み上げ機能はブラウザからの閲覧のみに限定していますが、2021年前半にはKinoDenが採用する電子書籍アプリbREADER Cloud上でも実現する予定です。

KinoDenには音声読み上げ機能以外にも、提供される電子書籍全点を対象とした横断全文検索機能や、
アプリbREDER Cloudを利用した利用者個人のMy本棚管理、しおり、マーカーの付与、背景色変更など
図書館の書籍を電子書籍としてより便利に使える機能が多く備わっています。

「読書バリアフリー法」への対応以外にも新型コロナウイルス感染症拡大の影響により「新たな生活様式」に対応したサービスの拡充を全国の図書館は求められています。紀伊國屋書店は、KinoDenにおける電子書籍タイトルのさらなる拡充、EPUBリフロー型のタイトル数の割合の増加、電子書籍ならではの読書機能の充実により全国の図書館の取り組みをこれからも支援していきます。

(電子図書館KinoDenについて)
2018年1月にスタートした図書館向け電子書籍サービスです。国内外の大学図書館、企業、研究機関を中心に280館以上の導入実績があり、公共図書館では徳島県立図書館、岐阜県図書館、福岡県立図書館で導入されています。
(KinoDenホームページ)
https://www.kinokuniya.co.jp/03f/ebook/kinoden/index.html