ノンテンダーFA回避のために数十万ドルの減俸を受け入れる選手も

メジャーリーグは日本時間12月3日の午前10時に「ノンテンダー・デッドライン」を迎えた。これは各球団が来季の契約が確定していない選手に対して契約の意思を示す期限であり、対象となる選手は「新たな契約に合意する」「契約を提示されて年俸調停のプロセスのなかで来季の年俸を決定する」「トレードされる」「ノンテンダーFAとなる」の4つに分類される。すでに来季の契約に合意した選手のなかには、ノンテンダーFAとなることを回避するために減俸を受け入れた選手もいた。

新型コロナウイルスの影響で今季が無観客開催になった影響で各球団は大きなダメージを受けており、今オフの移籍市場は冷え込むことが予想されている。よって、選手たちはノンテンダーFAとなったあと、新たな契約をスムーズに見つけられる保証はない。ノンテンダーFAとなることを回避するために、たとえばブリュワーズのオーランド・アルシア(今季年俸220万ドル)は1年200万ドル、オマー・ナルバエス(272万5000ドル)は1年250万ドル、マニー・ピーニャ(185万ドル)は1年165万ドルという球団からの減俸提示を受け入れ、チームに留まることを選択した。

また、ブリュワーズではダニエル・ボーグルバック(58万900ドル)も1年140万ドルで残留が決定。ジョシュ・ヘイダー(410万ドル)とブランドン・ウッドラフ(63万3100ドル)の両投手は、球団から来季の契約をオファーされたものの、まだ金額面での合意には至っておらず、今後の年俸調停のプロセスのなかで来季の年俸を決定していくことになる。アレックス・クラウディオ(175万ドル)、ベン・ギャメル(140万ドル)、ジェイス・ピーターソン(56万3500ドル)の3選手は契約更新を拒否され、ノンテンダーFAとなった。

元クローザーのコリー・クネーベル(512万5000ドル)もノンテンダーFAとなることが確実視されていたが、期限ギリギリでドジャースとのトレードが成立。ブリュワーズはクネーベルの年俸を「高すぎる」と判断したが、ドジャースはそうではなかった。クネーベルは年俸調停権を保持したままドジャースへ移籍しており、今後は年俸調停のプロセスのなかで来季の年俸が決定する。

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