甲子園出場に東京六大学で優勝&日本一… 名選手がパワプロでプロを目指したワケ

日本ハム代表・佐藤優太【写真提供:(c)NPB、(c)Konami Digital Entertainment】

北海道・白樺学園高校で2年夏に甲子園に出場し六大学野球の名門・明治大学に進学

一般社団法人日本野球機構(NPB)と株式会社コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)が共催するプロ野球eスポーツリーグ「eBASEBALL プロリーグ」が12月5日に開幕する。3シーズン目となる今季も厳しいプロテストを通過したトッププレイヤーたちが1球団4名のチームを結成。プロ野球同様に、セ・パ両リーグに分かれて日本一の座をかけて争う「eBASEBALL プロリーグ」2020シーズンの注目選手を紹介していく。

北海道日本ハムファイターズの代表・佐藤優太選手は北海道・白樺学園高校で2年夏に甲子園に出場し、その後は六大学野球の名門・明治大学に進学。大学4年時に明治神宮大会を制し日本一に輝くなど、リアルな野球の世界では華やかな道を歩んできた。今度はパワプロの世界で頂点を目指す佐藤選手は「eBASEBALLで結果を残さないと球歴は関係ない」と意気込む。プロを目指したきっかけ、プロ挑戦に対する家族の理解、そしてパワプロへの思いを語ってもらった。

昔からよくパワプロで遊んでいました。中学、高校のころは練習が忙しくてなかなかできなかったのですが、大学時代は寮で生活していたので、みんなで対戦会をよくやっていました。そのころからパワプロは得意で、僕に勝つことができた人は喜んでいました(笑)

「eBASEBALL プロリーグ」の存在を知ったのは、昨年の2019年シーズンです。選考会に出場したのですが、2次予選のオフライン予選で敗退。選手になることはできませんでしたが、試合の解説を担当することになりました。一番印象に残っている試合はeペナントレースの最終節。巨人と中日の試合です。会場の人たちが試合に集中している様子を見て「プロっていいな」と改めて思うようになりました。そこから目標を定めて練習を積み重ねて、2020シーズンでプロ選手になることができました。

明治大学4年時に明治神宮大会を制した【写真:本人提供】

プロになったからには“楽しい”から“勝つから楽しい”に変わる

eドラフト会議でファイターズから指名を受けたあとは、会社と家族に報告をしました。僕の妻が一番喜んでいましたね。プロテストに挑戦することを決めて「真剣にやりたいから、家事をお願いします」と話した時には、妻は「目標を立てて目指すことは素晴らしいことだと思う」と言ってくれました。eドラフトで指名された時は、めちゃくちゃ喜んでいましたね。

ファイターズOBの田中賢介さんが、「eBASEBALL」について「野球をやっていた人以外でも野球に携われる舞台があるのはすごくいい」とお話されていて、素晴らしいなと感じました。ケガでプロへの道を断念する人もいれば、実力がなく諦める人もいる。そういう人たちでも夢を持って取り組める場所があるんだということを、僕は「eBASEBALL」を通じて認識することができました。他の人にも広まっていくといいなと思います。

ファイターズはとてもあたたかい球団。ご挨拶に行った時に、企業理念などをお伺いしました。北海道の看板でもありますし、北海道を盛り上げていければと思います。

プロでの目標はもちろん日本一になること。大学でも日本一になっているので、プロリーグでも日本一を経験したいですね。プロになったからには“楽しい”から“勝つから楽しい”に変わると思うんです。だからこそ、勝ちにこだわってやっていきたいです。

○佐藤優太(さとう・ゆうた)
北海道出身。野球好きの家族の影響で小3で投手として野球を始める。白樺学園高校進学後に内野手に転向。高2夏の甲子園に「1番・セカンド」で出場し2回戦進出を果たした。明治大学に進学し、大学3年時に外野手に転向。4年春は13試合に出場した。同期に中日・柳、DeNA・佐野、ヤクルト・吉田大成ら。現在は地元・北海道に戻り会社員。(安藤かなみ / Kanami Ando)

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