オリックス「5年で最下位3度」の不思議 エース山本由伸が2失点で奮闘しても...

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オリックスの本拠地・京セラドーム大阪

プロ野球のオリックス・バファローズは成績の低迷が続いている。2005年〜20年の16年間でAクラス(3位以上)はわずか2回。この間パ・リーグ優勝を経験してないのもオリックスだけだ。

直近の5年間では6位、4位、4位、6位、6位と、最下位の常連だ。Q&Aサイト「Yahoo!知恵袋」を見ると、「なぜオリックスは弱いのか」「投手は山本由伸、打者では吉田正尚と投打の軸が揃ってるのになぜ」といった質問が毎月のように出てくる。

チーム打率も防御率も悪くないが

山本投手は、19年シーズンは防御率1.95(リーグ1位)、今季は防御率2.20(リーグ2位)と最多奪三振を記録したオリックスのエースだ。打の主軸で4番を務める吉田外野手は例年高打率を維持し続け、今季3割5分で首位打者を獲得。打者の攻撃力を表す指標「OPS」ではリーグ3位と、屈指のバッターだ。

補強も欠かさない。20年シーズンからは米大リーグで通算282本塁打のアダム・ジョーンズ外野手が加わった。19年12月11日付のサンスポ(電子版)によると、2年契約で総額約8億7200万円、出来高2億1800万円(金額は推定)の大型補強だ。

今季、チーム打率は4位(2割4分7厘)、防御率は3位(3.97)と、飛び抜けて悪いものではない。打率は2位タイの北海道日本ハムファイターズ、福岡ソフトバンクホークスと2厘差だ。しかし成績はダントツの最下位で45勝68敗7分。勝率は4割に届かない。一体なぜか。

一つのヒントとなりそうなのが、エース・山本投手が投げる試合に打線が沈黙し、白星につなげられていない事実だ。

今季の山本投手は18試合に先発し、8勝4敗。しかし敗戦投手になった試合を見ても、7回自責点3(7月19日)、6回自責点2(8月25日)、7回自責点2(9月8日)、8回自責点1(10月13日)と、全て6イニング以上を投げて3点以内に抑えている。

シーズン防御率ランキング(規定投球回以上)1〜5位の投手について、敗戦投手となった全試合の防御率で計算し比較した。すると、山本投手への「無援護」ぶりが見えてくる。

「負け試合防御率」千賀よりよかった

まずシーズン2位の山本投手だが、負けがついた試合の防御率は2.57だった。

1位・ソフトバンクの千賀滉大投手(防2.16・11勝6敗)は3.46。3位・日本ハムの有原航平投手(防3.46・8勝9敗)は5.46。4位・東北楽天ゴールデンイーグルスの涌井秀章投手(防3.60・11勝4敗)は5.40。5位・埼玉西武ライオンズの高橋光成投手(防3.74・8勝8敗)は7.11だった。

負け投手となった試合で最も好投していたのは、山本投手だ。

同じくチームが最下位だった19年はどうか。山本投手は20試合に先発し、前述の通り防御率はリーグ1位の1.95だった。一方で勝敗数は8勝6敗と、10勝に届かなかった。この年、有原投手や千賀投手、高橋礼投手(ソフトバンク)はいずれも2桁勝利を上げている。

こちらでもシーズン防御率1〜5位の投手について、敗れた試合の防御率を見る。1位の山本投手(防1.95・8勝6敗)は4.38。2位の有原投手(防2.46・15勝8敗)は4.65。3位の千賀投手(防2.79・13勝8敗)は5.90。4位の高橋礼投手(防3.34・12勝6敗)は6.35。そして山本投手と同じオリックスで5位の山岡泰輔投手(防3.71・13勝4敗)は4.68。

またしても負け試合の防御率1位は山本投手。さらに、もう1人のオリックス先発の要・山岡投手も、有原投手に次ぐ防御率だったのだ。

来季、山本投手のピッチングに打線がどこまでこたえるかが、チーム浮沈のカギとなりそうだ。