【新型コロナ】横浜・川崎の飲食店、再びの時短要請に悲鳴「店つぶれる」

帰宅時間帯に多くの人が行き交う横浜駅西口の繁華街=3日午後6時5分ごろ、横浜市西区

 新型コロナウイルスの感染急拡大で、黒岩祐治知事が3日に打ち出した飲食店などに対する営業時間の短縮要請。対象となった横浜、川崎エリアの繁華街は、忘年会シーズンの書き入れ時に「第3波」の直撃を受けた格好だ。「また要請か」「つぶれる店も出る」。再び苦境に立たされた“夜の街”から、悲鳴やため息が相次いだ。

 横浜駅西口の繁華街では、「数時間の短縮でも痛手だ」といった声が続出した。午前2時まで営業する居酒屋の店員石井保之さん(38)は「深夜の売り上げも多く、一層厳しい状況になる」と落胆。協力金も「従業員の給与や家賃を考えると十分とは言えない」とし、要請を受け入れるか「上と相談中だ」とした。

 一方、日本料理店「松」の店主沖中孝司さん(49)は「予想はしていた」と淡々とした表情。午後11時閉店で「大きな痛手にはならないだろう」とし、要請に協力する考えを示した。

 市内の飲食店でアルバイトをする男子大学生(22)は「また、ですか」と話し、社員の苦悩に思いを寄せながら「シフトを増やしてほしいとも言い出せない」と表情を曇らせた。

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