ザ・ビートルズの魅力を次世代の音楽ファンに知ってもらうために、彼らの崇高なカタログの中から珠玉の名曲を集めたストリーミング限定アルバム『The Beatles For Kids – Morning, Afternoon & Night』がリリースされた。ザ・ビートルズの比類なきソングブックより、世界中の若いリスナーが一緒に歌える、様々な時代から選び抜かれた6つのトラックが収録されている。
1. Ob-La-Di, Ob-La-Da
このアルバムの1曲目を飾るのは、通称 “ホワイト・アルバム “として知られている1968年のアルバム『The Beatles』から、ポール・マッカートニーが作曲とリード・ヴォーカルを担当した「Ob-La-Di, Ob-La-Da」。
人々の心をつかんで離さないデズモンドとモリーのジョーンズ夫妻の物語を歌ったこの曲は、アメリカでは1976年になって初めてシングルとしてリリースされ、イギリスにおいては一度もシングル・リリースされることがなかったにもかかわらず、世界中で広く愛されている。スコットランド出身のバンド、ザ・マーマレードは、時を得たこの曲のカヴァーで全英チャートで1位に急浮上し、その恩恵を受けた。
2. Yellow Submarine
2曲目に収録されているのは、リンゴ・スターがビートルズでリード・ヴォーカルをとった中で最も愛されている「Yellow Submarine」。この楽曲の完成してすぐにポールはこう言ったそうだ。「これは楽しい曲で、子供の歌だね…全ての子供がみんな遊びに行く黄色い潜水艦のアイデアだね」。フェードアウトのコーラスに合わせて歌うのは、ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズやマリアンヌ・フェイスフルなどだ。
3. Good Day Sunshine
不朽の名作あるb舞う『Revolver』から、恋することの素晴らしさについて歌った「Good Day Sunshine」では、再びポール・マッカートニーがリード・ヴォーカルをとり、ピアノも弾いているが、ピアノソロを担当しているのは、全ビートルズ作品のプロデューサーで、「5人目のビートルズ」と称されたジョージ・マーティンだ。
ご存知の通り、おおよそ全てのザ・ビートルズ楽曲には、多くのカヴァーが存在し、中にはあっと驚くものもあるが、この「Good Day Sunshine」は、ルル、ルー・ロウルズ、ジュディ・コリンズらが独自の解釈によってカヴァーしている。
4. Rock’n’Roll Music
次なるトラックは、ザ・ビートルズ初期に遡り、彼らを導いた元祖の一人、チャック・ベリーのカヴァーで、彼らが本格的なレコーディングを始める前のエネルギッシュな時代を体現した「Rock’n’Roll Music」だ。
1957年9月、チャック・ベリーによるオリジナル・ヴァージョンが唸りをあげて初登場した当時、ジョン・レノンは17歳になろうとしていたが、その7年後、同曲はザ・ビートルズのアルバム『Beatles For Sale』おいてに欠かせない存在となった。
5. Your Mother Should Know
ポール・マッカートニーが書いた「Your Mother Should Know」は、1967年の同名テレビ映画にあわせてリリースされたサウンドトラック『Magical Mystery Tour』の収録曲で、イギリスでは2枚組EPで、アメリカではLPで発売された。
ジョンによるハモンドオルガンの演奏が際立つこの曲もまた、一緒に歌いたくなるような素晴らしいハーモニー、見事なサビ、そしてノスタルジックな雰囲気を持ちあわせたザ・ビートルズの4人による名演である。
6. Good Night
アルバムの締め括りに相応しい魅力的なこの子守唄は、“ホワイト・アルバム”の最終曲でもあった、リンゴ・スターがリード・ヴォーカルを務める「Good Night」だ。ゴージャスなオーケストレーションは他ならぬジョージ・マーティンによるもので、その神々しいバッキング・ヴォーカルを担当するのはイージー・リスニング界の人気グループ、マイク・サムズ・シンガーズである。
Written By Paul Sexton
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ザ・ビートルズ『The Beatles For Kids – Morning, Afternoon & Night』