大村高「蟬時雨」本県初の優良賞 全国高校文芸コン

「蟬時雨」を手に優良賞を喜ぶ大村高文芸部の部員=諫早市内

 第35回全国高校文芸コンクール(全国高校文化連盟など主催)の文芸部誌部門で、県立大村高文芸部の作品集「蟬(せみ)時雨 第90号」が県勢として初めて優良賞を受賞。昨年の奨励賞に次ぐ連続入賞を果たした。
 同コンクールは、1986年に始まった高校生対象の国内最大規模の文芸創作コンテスト。小説、文芸評論、随筆(エッセー)、詩、短歌、俳句、文芸部誌の7部門で作品を募集し、今年は計2万5418点の応募があった。このうち、文芸部誌部門には146点の応募があり、最優秀1点、優秀3点、優良5点、奨励10点の各賞が決まった。
 「蟬時雨」は年1回発行。90号は、1~3年の部員8人が「奇跡」をテーマに制作。花や鳥、風、月、空など自然に関連する12の単語をサブテーマ(項目)に設定し、部員が創作した小説や詩、短歌、俳句などを掲載している。今回から作品に自作紹介を添えた。
 独立企画として、文芸部員が同校の部活動の主将や部長にインタビューした記事や、写真部員が撮影した写真を基に詠んだ短歌や俳句も掲載し内容を充実。結果、昨年の作品集より約60ページ増の220ページに。広告(協賛)も文芸部員が地元企業や店舗を回り、集めた。
 部長の福本栄理さん(16)=2年=は「多くの人に支えられ、満足できるものができたと思っている。来年はもっと内容を充実させてさらに上位を狙いたい」と喜びを語った。
 希望者には「蟬時雨 第90号」を同校で配布する。問い合わせは、同校の福田勝孝教諭(電0957.52.2660)。すべて平日受け付け。

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