元NY市長が死去 黒人初の市長として活躍 <マンハッタン>

デービッド・ディンキンズ元ニューヨーク市長が先月23日、ニューヨーク市アッパーイーストサイドの自宅で死去した。93歳で、自然死とみられる。同25日付NBCニューヨークが伝えた。

元市長は、1989年の市長選に民主党から出馬し当選。黒人として最初かつ唯一のニューヨーク市長を90〜93年に務めた。マイノリティーや低所得者の支援、治安対策に尽力したが、治安や失業率は目に見えて改善せず、93年の市長選で後任のルドルフ・ジュリアーニ氏に敗れた。

ディンキンズ元市長が行った、警察官の大量雇用のための増税、荒廃した住宅の再開発、当時治安の悪かったタイムズスクエア再開発のためにディズニー社の投資を誘致するなどの取り組みは、近年になって再評価されていた。

ディンキンズ元市長の下で働いたことのあるビル・デブラシオ現市長は、「私の師であり、友人だった」と語り、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は、「人種のモザイクであるニューヨーク市を愛し、尽力した」と追悼の辞をツイッターに寄せた。

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