「非コロナ病床」ほぼ満杯、那覇・南部で95%超す 医療現場さらに厳しく

 沖縄県は4日、新型コロナウイルスの感染状況と医療提供体制がいずれも悪化傾向にあり、コロナ患者以外の「非コロナ病床」の利用状況も県全体で90%以上と厳しい状況が続いているとの認識を示した。飲み会で感染して家族に広げるパターンが後を絶たないという。

 県は感染拡大を受け、11月20日から12月11日までを感染対策の集中実施期間に設定。開始から2週間が経過し、中間報告を発表した。新型コロナの入院者数は11月20日時点の138人から4日時点で210人に増加。県が警戒レベルを判断する七つの指標は、直近1週間の新規感染者数の合計が256人から326人に増加した。病床占有率は53.1%から73.7%に、重症病床占有率は13.3%から27.8%に上昇した。

 感染拡大の要因は、職場、親族、ゴルフやボウリング大会後の打ち上げ、模合など飲み会で複数の感染者が出て家族に広げているとした。

 コロナ患者が多い地域では「非コロナ病床」の逼迫(ひっぱく)が顕著だ。「非コロナ病床」の利用状況は、11月28日に比べ中南部と那覇で特に悪化した。急性期病院は冬場に病床利用率が上がる傾向があるが、4日時点で南部で96.7%、那覇で95.5%、中部で93.6%、県全体で92.1%に上った。

 県の糸数公保健衛生統括監は「感染拡大が続くようであれば強い措置が必要になる。感染対策への協力をいただきたい」と呼び掛けた。

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