水道なくても手洗いできる「WOSH」 コロナ下の活躍期待、「とまりん」前に先行導入

 水処理装置の製造・開発を手掛けるWOTA(ウォータ、前田瑶介CEO)は4日、県内初導入となる水循環の手洗い機「WOSH(ウォッシュ)」を那覇市泊ふ頭旅客ターミナルビル「とまりん」の前に設置した。ウォッシュは水道がない場所でも手洗いができる環境を提供できるため、新型コロナウイルス感染症対策と災害時の利用などが期待される。

 同社は2021年5月をめどに県内の空港やコンビニなどで約50台の導入を目指し、将来的に沖縄支社の設立も視野に入れる。

 ウォッシュは、約20リットルの水をためることができ、手をかざすと水が出る非接触の仕組みを導入している。膜ろ過や塩素添加、紫外線照射の3段階の水再生処理機能を搭載し、衛生的な水を供給する。

 UV除菌機能も搭載しており、手を洗うのと同時にスマートフォン表面に付いた菌の99.9%以上を除菌できるという。利用するには電源コンセントにつなぐ必要がある。

 とまりん前に公衆手洗い場としてウォッシュを設置し、ウォータは当面、使用1回当たり10円を県内の観光関係団体に寄付する。前田CEOは「沖縄は歴史的に水不足になりがちだ。そのため沖縄への先行導入を決めた。ウォッシュの活用で、町が安心・安全になるように期待する」述べた。

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