谷川陣営2人再び不起訴 長崎地検 検審議決受け再捜査

 2017年10月の衆院選後、自民党の谷川弥一衆院議員(79)=長崎3区=の陣営が運動員に違法な報酬を支払った事件で、長崎地検は4日、公選法違反(買収)の疑いで書類送検され、不起訴処分となった陣営関係者の男性2人について、いずれも再び不起訴とした。長崎検察審査会が「不起訴不当」と議決したことを受け、再捜査していた。
 再び不起訴となったのは、83歳と71歳の男性。長崎地検は「再捜査した結果、犯罪を認めるに足りる十分な証拠がなかった」としている。検察審査会は、2人が総括主宰者である可能性も含めて捜査を求めていたが、地検は「(総括主宰者と)認められる証拠はなかった」とした。
 県警は今年6月、陣営関係者7人を同法違反容疑で書類送検。長崎地検は2人を在宅起訴し、1人を略式起訴、4人を不起訴とした。在宅起訴された2人は、車上運動員4人分の法定外報酬として現金78万円を支払ったとして、いずれも有罪判決が確定している。
 男性2人を19年7月に刑事告発し、自身も有罪となった元会計担当の男性(61)が今年7月、審査を申し立てていた。

 


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