【日本にない日本車】なぜ売らない!? 本格クロカンや3列シートモデルなど、国内でも乗りたいSUV3選

日本メーカーでありながら、実は日本で売ってない海外専売車が存在する。ここでは、そんな「日本にない日本車」をテーマに、ぜひ国内でも販売してほしい魅力満載のモデルを紹介していく。今回は世界中で流行っている「SUV」から、3車種を紹介!

トヨタ 4ランナー トレイルエディション[2021年モデル](北米仕様)

トヨタ 4ランナー│海外では生きていたハイラックス

1台目に紹介するのは、北米トヨタが販売するSUV「4ランナー(4Runner)」。

高い悪路踏破性能にスタイリッシュなルックスを持つこのモデルは、かつて日本でも販売されていた人気SUVのハイラックスサーフの北米仕様モデル。4代目までは国内でも販売されていたが、現行モデルとなる5代目から海外専売車となり、その名をハイラックスサーフから4ランナーに変更している。

ボディサイズは全長4,826mm×全幅1,925mm×全高1,781mm。2015年のビッグマイナーチェンジより、エンジンラインナップは最高出力274psを発生する4.0リッター V6のみ。

エクステリアは、歴代モデルよりもたくましくなり重厚感が増している一方、シンプルなCピラー形状や台形のフロントグリルなど、歴代モデルと変わらぬハイラックスサーフらしいデザインを継承。当時を知る者には懐かしく思える雰囲気もしっかり残っている。

2021年モデルでは、LEDヘッドランプ/フォグランプを標準装備、さらに専用のTRDアルミホイールに、ショックアブソーバーを設定するなど、機能が強化されてる。

また、新しいスタイルとして「Trail Special Edition」を新設定。このモデルは、キャンプ、釣り、ハイキングなどのアウトドアユーザー向けのモデルとして、収納力、利便性、独特な外観スタイルが特徴で、2WD/4WDの選択が可能。ボディカラーは、アーミー・グリーン、セメント、ミッドナイト・ブラック、スーパー・ホワイトの5色を設定している。

スバル アセント│全長5メートルの巨大サイズだけど、フォレスターそっくり

2台目に紹介するのは、2017年秋の北米・LAモーターショーで初公開され、2018年夏から発売を開始したスバルの3列シートSUV「アセント(Ascent)」。インディアナ州にあるスバル工場、SIA(スバル オブ インディアナ オートモーティブ インク)で生産される北米専用モデルだ。

フォレスターやインプレッサに採用される次世代プラットフォームSGP(スバルグローバルプラットフォーム)を基に誕生。

搭載されるのは水平対向4気筒 2.4リッター直噴ターボDITエンジン。シンメトリカルAWDやX-MODEなど、フォレスター同様のこだわりが詰まった四輪駆動専用車となっている。

ボディサイズは全長4998mm×全幅1930mm×全高1818mm、ホイールベースは2890mmで、スバル史上最大のモデル。北米専用車にありがちなアクの強さもない、クリーンなデザインはサイズこそ違えどフォレスターにそっくり。

また、3列シートレイアウトもアセントの大きな特徴。

日本ではミニバンでは飽き足らないユーザーから、マツダ CX-8やレクサス RX、トヨタ ランドクルーザーなど、3列シートレイアウトを持つSUVが根強く支持されている。そんな中、スバリストたちからは「アセントは日本では売らないのか」と熱心な問い合わせも入るという。

アセントに車格の近いCX-8は、2019年の3列シートSUVで販売台数1位を獲得するなど高い人気を誇っており、フォレスター同様に視界が非常に良さそうなアセントなら、日本の道でもさほど難なく扱えそう。国内導入すればCX-8同様人気を博しそうな気もするのだが…。

日産 パトロール│かつて日本では「サファリ」の名で人気を誇ったモデル

3台目に紹介するのは、世界中で販売されている日産のSUVモデル「パトロール」。日本では1980年に誕生した160系から2007年のY61型系まで「サファリ」として販売していた過去を持つ。現在は、海外専売車「パトロール」として日本から中東や欧州などへ輸出されており、世界累計販売台数は約190万台を誇る。

2010年より販売している現行モデルは7代目にあたり、高いオフロード性能や耐久性能が追求されたモデル。全長5170mm×全幅1995mm×全高1940mm、ホイールベースは3075mmで、車両重量は2780kgと圧巻のボディサイズで、8名乗車が可能な本格クロカンだ。

2019年にはマイナーチェンジを実施し、デザインをリニューアル。エクステリアは、日産のデザインコンセプトであるVモーショングリルに、ブーメラン型LEDヘッドライト、さらには日産ブランド車で初採用となるシーケンシャルターンインジケーター(流れるウインカー)が採用されている。

搭載するパワートレインは、5.6リッターV型8気筒ガソリンエンジンと、4リッターV型6気筒ガソリンエンジンの2種類を用意。

また4WDシステムでは、「サンド」「オフロード」「スノー」「ロック」の4モードが切り替え可能な「オールモード4×4」を搭載するほか、オフロード走行をサポートする「ヒルスタートアシスト」や「ヒルディセントコントロール」なども導入。

さらに、車線変更やコーナリング時のロールを抑えつつ、舗装路では快適な乗り心地、砂漠などでは優れた安定性を発揮する「HBMC」(油圧ボディモーションコントロールシステム)も搭載している。

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