東大講義 オンラインで 都城泉ケ丘付中が体験

東京大の日比谷紀之教授による遠隔授業に耳を傾ける都城泉ケ丘高付属中の3年生

 都城市の都城泉ケ丘高付属中(久保田一史校長、120人)は1日、同校と東京大をオンラインでつなぎ、遠隔授業を行った。3年生37人が、日比谷紀之教授(地球惑星科学)の深層海流に関する講義に耳を傾けた。
 同校の3年生は毎年、修学旅行で同大学を訪れ、講義を受けているが、今年はコロナ禍で中止となったため実施した。
 テーマは「月が導く深海の流れ―地球を巡る深層海流の謎への挑戦」。会議室に集合した生徒は画面越しに日比谷教授と対面し、スクリーンに映し出された図表を見ながら話を聴いた。
 日比谷教授は、水深800メートル以下には低緯度から高緯度へと熱を運ぶ深層海流があり、それを生み出すのが月であることなどを説明。「地球の温暖な気候は、深層海流の大循環がなければ実現しなかったかもしれない」と述べた。
 原蒼空(かいせい)さん(14)は「自然を元に人類が生存できていることと、それを解明した人間の素晴らしさを再認識した」と話していた。

© 株式会社宮崎日日新聞社