ベテラン右腕・ウェインライトがロベルト・クレメンテ賞を受賞

メジャーリーグ機構は日本時間12月8日、ロベルト・クレメンテ賞の受賞者を発表し、アダム・ウェインライトが選出された。ウェインライトは「僕のキャリアのなかで最高の栄誉だよ」と大喜び。受賞を知ったときは車を運転中で「カシの木に突っ込みそうになった」という。カージナルスからの受賞者は1975年のルー・ブロック、1995年のオジー・スミス、2008年のアルバート・プーホルス、2013年のカルロス・ベルトラン、2018年のヤディアー・モリーナに次いで6人目となった。

ウェインライトはファンタジー・フットボールが大好きで、2013年に自身のファンタジー・フットボールへの愛と「人々を助けたい」という願望を結び付け、弟のトレイとともに「ビッグリーグ・インパクト」という財団を設立した。その年、ウェインライトは2つの組織に11万ドル以上を寄付し、セントルイス地域の学生が週末に持ち帰れる食料を提供したり、ホンジュラスのコミュニティ全体にきれいな水を提供したりするのに貢献。こうした活動を毎年続けてきたことが評価され、今回の受賞に至った。

ウェインライトは「ロベルト・クレメンテについて人々が覚えているのは、彼が偉大な選手であったということ以上に、フィールド外での彼の遺産だ。もちろん、3000安打を放って殿堂入りした選手であるということも重要だけど、フィールド外での貢献はそれ以上のものだった。この賞がどれほど大きく、どれほど重要であるかは言葉では言い表せないよ」とコメント。「MVP以上の栄誉」と呼ばれることもあるロベルト・クレメンテ賞だが、それを証明するかのように、ウェインライトは喜びを爆発させた。

2013年の設立以来、「ビッグリーグ・インパクト」は580万ドルを超える寄付金を集め、セントルイス地域だけでなく、発展途上国のコミュニティも含め、様々な人々を助けてきた。ウェインライトに影響を受けてチャリティ活動を始めた選手も少なくない。これまで5度にわたってロベルト・クレメンテ賞にノミネートされてきたウェインライトだが、ついに念願の「最高の栄誉」を手に入れた。

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