「高知県黒潮町、名古屋工業大学、日東工業」産官学の連携

~非常用独立電源システムを平時にも活用~

2020年12月8日
日東工業株式会社

日東工業株式会社(本社:愛知県長久手市、取締役社長 黒野 透)は、高知県黒潮町と名古屋工業大学と共同で災害時による大規模停電に備える独立電源システムを普段でも活用する実証実験を開始しました。

高知県黒潮町は、南海トラフ地震の被害想定で日本一高い34.4メートルの津波が来ると想定されており、停電時における電気確保として防災用発電機や燃料などの管理・運営などに課題がありました。当社は、名古屋工業大学が高知県黒潮町において取り組んでいる防災・復旧対策の実践研究に関心を持ち、昨年、非常用電源として独立電源システムを提案しました。

独立電源システムは、太陽光発電と蓄電池を組合せており、商用電源を使用することなく、昼間は太陽光発電により得られた電気を利用し、夜間は蓄電池に蓄えた電気を供給する電源システムです。今回の取り組みは、独立電源システムの移動タイプを使用することで、災害時における非常用電源と平常時における電源活用とのリバーシブル運用を実証するものです。

本実証では、独立電源システムの平常時の使用を想定して、農作業用倉庫でLEDライトやテレビ、ラジオなどの電源として使用しました。また、地元の高校生からはスマートフォンの充電やWifiの電源などに使用したいと提案してくれました。名古屋工業大学の中居助教は、「燃料を消耗しない太陽光発電のため、音が静かなところと災害時まで倉庫にしまっておかないで普段からどんどん使って慣れていくことができるのも魅力」と評価しています。

当社は、黒潮町の防災に対する電力インフラ整備の1つとして、本実証を通じて災害発生時と平常時の両立手段を探り、これからも地域社会や大学などと連携・協力し、新しい価値を創造していきます。

6月に地域の防災訓練で説明
災害時を想定して、独立電源システム・移動タイプを避難タワーの避難フロアー(高さ22m)まで持ち運び、取り扱い方法を説明しました。

■7月に農作業時で使用
ラジオやテレビの電源として利用できることが確認できました。

以上