Instagramで政治家と話そう④伊藤孝恵議員(国民民主党)

NO YOUTH NO JAPAN能條桃子(以下能條):今回のゲストは国民民主党の伊藤孝恵参議院議員です!よろしくお願いします!
伊藤孝恵議員(以下伊藤):お願いします!

Instagramで政治家と話そうって?
Facebook Japan・イチニ株式会社主催、NO YOUTH NO JAPAN共同の新企画。Instagram上のアカウント(@youthpoli_meeting)で政治家とNO YOUTH NO JAPAN代表の能條桃子がライブ形式の一対一の対話(Instagramライブ)を行います。政治家と有権者が直接コミュニケーションを取る機会が少ない中、屋外での街頭演説ではなかなか聞けない素朴な疑問もInstagramライブという機能を使うことで気軽にぶつけることができます。

※なお、本記事ではInstagramライブの一部を書き起こしています。全編は、Instagramアカウント@youthpoli_meetingのアーカイブにて、ご覧ください。

 

 

 

 

 

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伊藤:みんな政治家にどんなイメージがありますか?
能條:「寝てそう」とかコメントで来てます(笑)「本読んでそう」とか…(笑)「堅苦しい」とか…みんな正直ですね(笑)寝てそうっていうのは朝早いからですかね?
伊藤:そんなわけないじゃない〜!確かに寝てる人も結構いますね(笑)

能條:そうなんですね(笑)早速ですが、自己紹介をお願いします。

プロフィール:伊藤孝恵 
国民民主党参議院議員。当選1回。愛知県選出(公募で立候補)。
子供子育て若者調査会に属し、党では役員室長を務める。5歳と7歳の子育て中。超党派ママパパ議員連盟にも所属。

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育児休業中に選挙に立候補。娘の未来を想い、批判も正面から受けた。

能條: 実際、それぞれの役職ではどういうことをされているのですか?

伊藤:役員室長は、玉木代表を近くで支える役です。記者会見の想定問答を書いたりして、国民民主党としてどんな政策を打ち出していくのか考えます。超党派ママパパ議員連盟は、超党派で子供・子育て政策を推進していくことと、当事者議員を増やすことの2つをミッションとして活動しています。

能條:もともとは違うお仕事をされていたのですね。

伊藤:そうなんです。大学を卒業してテレビ局に就職し、営業や報道記者をしていましたが、その後資生堂、リクルートと転職をしました。リクルートで育児休業を取得中に(旧民進党の)公募に手をあげたんです。でも、会社を辞めずに、また育児休業中に選挙に出たことはすごく批判されましたね。

能條:批判されるんですね!個人的にはタイミングが良い気がするのですが…そもそもどうして公募に手をあげたんですか?きっかけはなんだったんでしょう?

伊藤:下の子が生まれた時、片耳が聞こえないと言われたんです。それがすごくショックで。ショックを受ける自分にもショックでした。生まれてから一回も、この国の未来がどうなるかなんて考えたことなかったんですけど、自分よりも長く生きるはずの娘のことを考えたときに、障がいのある人はこの国でどう学んで、生きていくのか、初めて調べたんです。そうしたら理不尽なことがたくさんわかってきて。その時にちょうどFacebookの広告で民進党が参議院選挙の候補者の公募をしていました。そこに書いてあった「議員の仕事は子供の未来をつくること」というのを見て、産後うつだったと思うんですけどね、ワーッと涙が出てきて。それでクリックしたのが始まりです。

能條:それで立候補されたんですね。「批判される理由がわからない」というコメントもありますが…!

伊藤:育児休業は育児をするための時間であって、選挙に出るための時間じゃないという批判と、(仕事を辞めなかったので)退路を絶たずに選挙に出るなんてけしからんという批判がありました。選挙戦では(有権者と)握手をしに行ったりもするのですが、20人連続で拒否されたりすることもあります。特に、「子供がかわいそう」と言われたこと…その言葉は忘れません。

能條:(コメントを見て)みんな呆然としてますね…「私だったら泣いちゃう」とか。

伊藤:今でも泣いてますよ。中島みゆきのファイト聴きながら、お風呂で泣いてます(笑)

みんなの声から生まれた、全ての人に平等な生理政策の実現を目指して。

能條:今力を入れている政策はなんですか?

伊藤:生理政策です。PoliPoliの伊藤くんが「生理政策に興味ありませんか?」と声をかけてくれたんです。やってくれる人がいないので、と。特にこだわりもなく、大事なことだとも思ったので、PoliPoliの中で生理政策を始めました。するとかなり多くの人が意見を寄せてくれたんです。「性教育」って言うと永田町ではタブー、野次られるんです。だから「生理政策」と言って政権の政策と親和性が高いと思うんですと言うと、ちょっと耳を傾けてくれたりします。ワード選びって大事です。

PoliPoli:自分の意見を直接国会議員に届けられる政治のプラットフォーム。様々な方法で政策に参加することで、応援したい政策を進めることができる。

能條:具体的にどういうことが政策になったりするんですか?

伊藤:いい質問!今は労働基準法第68条にだけ、生理休業という形で法制化されています。でも生理ってみんな一緒にあるのになんで会社員だけ?という学生からのコメントにハッとしました。フリーランスの方もそうですよね。あと、生理用品は必需品なのに、低賃金の人も同じだけ必要。それなのに、オムツも生理用品も軽減税率対象じゃないのはおかしいですよね。ピルとかもまるで避妊薬のように思われている。でも、みんながPoliPoliにそういう意見を寄せてくれなかったら、私も気づかなかったかもしれません。

伊藤:東京都で生理教育は4年生からやっているんですが、3年生で生理がくる可能性もあります。生理って初潮を迎えた最初の時が一番怖いですよね。だからそれが来る前にちゃんと知ることが大切だと思うんです。怖いものでも、隠すものでも無いよと、生理がくる前に子供たちに伝えたいんです。

能條:個人的なことが政治に繋がっているんですね…

伊藤:そうですよ〜!でも永田町にいると「生理とか子供・子育てって言ってるとバカに思われるよ」って言われるんですよ。政治の一丁目一番地は外交防衛、雇用経済だからと。この部屋も(伊藤議員の部屋)可愛いってコメントきていますが、これも下の子が待機児童だったから必要に迫られてこうなっているわけなんです。でも、こういうのを見せると非難のコメントが1500件くらい来て、全部目を通した後ストレスで下痢になりました。

初めての首相追求では永田町のリアルに直面。それでも、一つ一つ変えていきたい。

能條:政治家になって意外だったことはなんですか?

伊藤:これは野次ですね。初めて安倍総理に面と向かって質問した時でした。どうしても聞きたいことがあったので語気を強めて追求したんです。そしたら、第一委員会室という予算委員会の部屋が爆笑ムードに包まれたんです。「えらいお姉ちゃん出てきたな!」と。そういう声に混じって後ろの方から「この子家に小さい子供いるんだろ、母親だったら家で育児してろよ!」という野次が聞こえました。野次の洗礼だったと思うんですけど、委員会が終わって先輩にそのことを話したら、「この時代のこの永田町の雰囲気を未来永劫残すために、落ち着いてその野次をその場で繰り返して言って、議事録に残して」と言われたんです。これからはそうしようと思いました。

能條:伊藤さんは首相選出の時に名前を呼ばれたことでも話題になっていましたが、女性が総理大臣になるという意味でも、女性議員が増えることは大切ですよね。女性議員はどうやったら増えるんでしょうか?

伊藤:よく聞かれるんですが、いつも5つの壁がありますと言います。①志を立てるという壁、②候補になるという壁、③選挙という壁、④両立が大変という壁、⑤続けていくこと・出世の壁の5つです。これら一つ一つをしっかり取り除いていかないと、女性議員は増えないし、今の状況では増やしたくないと思います。朝8時から部会が始まり、夜は宴会に出て、土日は地元に戻る。子育てもしている身としては、この状態で一緒にやろうよとは言えない。ママパパ議連もそのために立ち上げたんです。だからちょっと待ってて。整備をします。

能條:素晴らしいです…!

一人の愚痴を大きなうねりに。社会をよくするために、右も左も関係ない。

能條:国民民主党って改めてどんな党ですか?

伊藤:改革中道政党って言われるんですが、よくわからないとも言われます。右とか左がよくわからないと。私自身も、「情報公開が必要」って言うと「左だね〜」と言われるし、「この国が好き」って言うと「右だね〜」と言われる。なんなんでしょうね(笑)

そういう意味では、国民民主党は右左とか関係なく、フラットな見方ができる人が多い政党だと思います。国民民主党で好きだなと思うのは、反対するなら理由が言える、理由が言えるなら政策が作れる、政策があるなら法律にできるというスタンスです。先輩後輩も関係なく、風通しの良い政党です。

能條:最後に、メッセージありますか?

伊藤:おかしい、たまらない、ということがあったら私にメッセージしてください。モヤモヤしていることは1人でいうと愚痴なんですが、2人でいうと兆しになり、大勢でいうとうねりになって、そのうねりは何かを変えられるんです。ぜひ、生活する中で気づくことがあったら教えて欲しいです。SNSのDM(ダイレクトメッセージ)もオールオープンです!

能條:ありがとうございます!ぜひ伊藤さん自身のアカウントでもインスタライブやってみてください!

ひとこと

生理や子育て、不妊治療などに取り組まれる伊藤議員とお話しして「個人的なことは政治的なこと」というフェミニズムのスローガンを思い出しました。伊藤議員のお話しを聞くと、政治を遠く感じている方々も意外と身近なテーマもあると気づき興味を持てるかもしれません。
育休中に立候補することや議員事務所に子どもの遊び場があることへの批判があるなど、まだまだ古い政治の世界のリアルな話も印象的でした。一つずつ変わっていくといいなと感じました。(NO YOUTH NO JAPAN代表 能條桃子)

 

 

 

 

 

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