はやぶさ2カプセル到着 歓喜の相模原、地元商店街「夢をありがとう」

「おかえり!はやぶさ2カプセル」。横断幕を手にカプセルを運ぶトラックを迎える商店主ら=相模原市中央区のJAXA相模原キャンパス

 はやぶさ2のカプセルを積んだトラックが神奈川県相模原市中央区由野台の宇宙航空研究開発機構(JAXA)相模原キャンパスに到着した8日、地元商店街の関係者らが沿道に立ち、歓喜の表情で出迎えた。

 「にこにこ星ふちのべ商店会」の関係者が手にしたのは「夢をありがとう!おかえり!はやぶさ2カプセル!」と書かれた横断幕。萩生田康治会長(48)は「新型コロナウイルス感染拡大の影響で閉店が相次ぎ、暗い話題ばかり。はやぶさ2のように困難に負けず、街を盛り上げたい」と目を輝かせた。

 相模原キャンパスは1989年に開設され、最寄りのJR横浜線淵野辺駅に近い同商店街は「宇宙に一番近い街」と銘打って、まちづくりに取り組んできた。94年に商店会の名称を変更、「にこにこ星」と宇宙にちなんだ言葉を入れた。

 初代はやぶさに続き、はやぶさ2の挑戦を一丸で応援してきた。2014年の打ち上げ時からさまざまなイベントを開催し、今月6日にカプセルが地球に帰還した際にはパブリックビュ-イングで盛り上がった。

 9月には長年商店会会長を務めた茅明夫さん(71)が中心となってJAXAを応援するための市民団体「JAXA宇宙科学研究所と夢を創る会」を設立。茅さんは「はやぶさ2は私の生きがい。多くの夢をもらい、感謝の思いでいっぱい」と笑顔で話した。

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