佐藤万璃音、F1ヤングドライバーテストにアルファタウリから参加決定! 角田と日本人コンビに

 12月9日、スクーデリア・アルファタウリは12月15日からアブダビのヤス・マリーナでスタートするF1ヤングドライバーテストで、佐藤万璃音を起用すると発表した。すでに12月8日にアルファタウリ/ホンダから発表されている角田裕毅とともに、チームは“日本人コンビ”でこのヤングドライバーテストに参加することになった。

 佐藤万璃音は1999年神奈川県生まれ。2004年からレーシングカートをはじめ、現在国内で戦うドライバーたちと切磋琢磨。中学校を卒業した後、2011年から渡欧し、2015年からイタリアF4で四輪キャリアをスタートさせた。2017年にはヨーロピアンF3に参戦したほか、2019年にはユーロフォーミュラ・オープンでチャンピオンを獲得した。

 2019年途中からはFIA-F2に参戦し、今季はトライデントに加入。苦戦を強いられてきたものの、 シーズンの終わりに大きなチャンスをつかむことになった。12月15日から行われるヤングドライバーテストで、角田とともにアルファタウリ・ホンダのステアリングを握ることになったのだ。

「アルファタウリからF1カーをドライブできる機会を与えてもらい、言葉には言い尽くせないくらい嬉しく思います。クルマに慣れるために可能な限りのベストを尽くし、どんな未来が訪れるにしろ、最大限のものを吸収したいと思っています」と万璃音。

「F1をドライブすることはすべてのレーシングドライバーにとって夢だとは思いますが、アブダビでは同時に楽しみたいと思っています」

 また、万璃音を起用することになったアルファタウリのフランツ・トストは「佐藤万璃音をテストに迎えることができて嬉しく思う。彼は今季F2でずっとしっかりと仕事を果たしてきた。彼はF1で走るにふさわしいドライバーだ。彼となら良い仕事ができると確信している」と語った。

「テストのプランはシンプルだ。彼に可能な限りのラップを重ねさせ、F1マシンの良いフィーリングを与えることだ。このテストは我々にとっても万璃音にとっても役に立つものになるだろうし、さまざまな側面から、F1チームがどのように機能しているかを知ることができるだろう」

「さらに、技術的な面からも、彼が来年F2を戦うのにあたって得られるものが多いはずだ。この機会は、彼の将来に向けた良い準備になるだろうし、彼の成長は我々が望むキャリアの成功に繋がることだろう」

 これまで万璃音は、日本の自動車メーカーのサポートを得ずにF1を目指し単身ヨーロッパでキャリアを積んできた。ついに掴んだF1テストのチャンスで、いったいどんな走りをみせてくれるのか、そして直接比較されることになる角田とともに、どんな走りをみせてくれるのか。非常に楽しみなところだ。

アルファタウリのシート合わせを行う佐藤万璃音
2020年はFIA-F2を1年間戦ってきた佐藤万璃音

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