沖縄でコロナ患者1人死亡、新たに43人感染 宮古海保で7人の感染確認【12月10日朝】

 沖縄県は9日、新型コロナウイルスに感染し、県内の医療機関に入院していた那覇市の80代女性の死亡と、10歳未満から80代までの男女43人が新たに感染したと発表した。宮古島市では宮古島海上保安部所属の巡視船に勤務する男性乗組員7人の陽性が判明しており、クラスター(感染者集団)に該当するか確認している。県はこの日、宮古地域の逼迫(ひっぱく)する病床確保を進めるため「医療フェーズ」を4から最高の5に引き上げた。

 亡くなった女性は10月16日に感染、今月6日に死亡が確認された。クラスターが発生した病院で院内感染したとみられるという。累計死者数は75人。

 宮古島で陽性が確認された海保職員7人は20~60代。第11管区海上保安本部によると、7人は5日に感染が確認された40代男性の乗組員と同じ巡視船に勤務しており、濃厚接触者として検査を受けていた。ほかにも検査結果待ちの関係者がいるという。

 宮古島は入院患者の増加が続いており、9日午後3時現在、県立宮古病院のコロナ病床21床のうち18床(軽症10人、無症状8人)が埋まった。県は医療フェーズを5に引き上げ、病床を40床まで増やす。同時に宿泊療養施設の運用再開も検討している。

 9日発表の新規感染者のうち28人が接触感染と推定され、内訳は職場11人、家庭内10人、友人・知人3人、会食・飲食2人、確認中が2人。残る15人は調査中。行政検査は166件で12人の陽性、保険診療で31人の陽性が判明した。

 直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者は17.98人で全国4位。感染者の累計は4656人。

 米軍関係は新たにキャンプ・ハンセンで4人、嘉手納基地で1人の計5人の感染が確認された。累計は632人となった。

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