「予断許さない状況」 長崎市長 対策徹底呼び掛け 飲食店クラスター

長崎市としては1日で過去最多となる12人の感染者が確認され、記者会見で感染予防を改めて呼び掛ける田上市長=同市役所

 新型コロナウイルスの1日の感染者として、過去最多の12人が確認された長崎市。接待を伴う市内の飲食店ではクラスター(感染者集団)も発生した。10日会見した田上富久市長は、会食などの機会が増える年末年始を控え、「予断を許さない状況」と述べた。

 クラスターが発生した飲食店では、同日発表された従業員ら6人以外に、これまでに30代の従業員女性の感染が判明している。市によると、消毒や従業員のフェースシールド着用といった一定の対策は取られていたという。
 市は7日付で、市内の飲食店約1200店に向け、感染拡大への注意を促すリーフレットを送ったばかりだった。今回の事態を受け、改めて対策徹底を呼び掛ける。
 全国的に感染が広がる中、県内では最近は散発的に感染が確認される程度だった。今回まとまった数の感染者が判明したことで、田上市長は会見で「他県と同じような状況になってきた」と警戒感を示した。その上で、年末年始の過ごし方として、▽飲酒を伴う懇親会▽大人数や長時間に及ぶ飲食▽マスクなしでの会話-など感染リスクを高める場面を避けるよう呼び掛けた。


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