ルール5ドラフト開催 ドジャースから最多の8人が流出

メジャーリーグでは日本時間12月11日にルール5ドラフトが開催され、メジャー部門(メジャーリーグ・フェイズ)で18人、マイナー部門(トリプルA・フェイズ)で56人、合計74人の選手が他球団から指名を受けた。全体トップの指名権を持っていたパイレーツは、エンゼルスの右腕、ホゼ・ソリアーノを指名。チーム別に見ると、32年ぶりのワールドシリーズ制覇を成し遂げたドジャースから両リーグ最多の8人、ヤンキースとレイズからそれぞれ7人が他球団へ流出した。

今年は新型コロナウイルスの影響でマイナーリーグのシーズンが開催されず、メジャーでプレーしていない選手の評価が難しいという事情があったため、各球団がルール5ドラフトでの指名に慎重になるとの予想もあった。しかし、メジャー部門では18人が指名を受け、これは19人が指名された2010年以降では2016年、2017年と並んで最多の人数。合計74人は2004年に79人が指名されて以来の人数となった。各球団は予想に反して積極的に指名を行ったわけだ。

メジャー部門で指名された18人のうち、実に15人が右腕。左腕は1人も指名されず、残りの3人は外野手2人と遊撃手1人だった。パイレーツは全体トップでエンゼルスの右腕・ソリアーノを指名。90マイル台後半に達する速球を武器とし、今年2月にトミー・ジョン手術を受けたが、2019年はルーキー級とA級で合計20試合(18先発)に登板して防御率2.51、奪三振率10.06の好成績を残している。パイレーツはソリアーノに加え、メッツが9位で指名した右腕、ルイス・オビエドを金銭トレードで獲得している。

メジャー部門で指名された選手は、10万ドルの移籍金と引き換えに新たなチームへ移籍する。移籍先では1年を通してアクティブ・ロースターに登録されている必要があり、もしロースターから外れる場合は、5万ドルと引き換えに元の所属球団へ返却されることになっている。メジャー部門で指名された18人は以下の通り。

1位 パイレーツ ホゼ・ソリアーノ(エンゼルス・右腕)
2位 レンジャーズ ブレット・デガス(ドジャース・右腕)
3位 タイガース アキル・バドゥー(ツインズ・外野手)
4位 レッドソックス ギャレット・ウィットロック(ヤンキース・右腕)
5位 オリオールズ マック・セローラー(レッズ・右腕)
6位 ダイヤモンドバックス ザック・ポップ(オリオールズ・右腕)※1
7位 ロッキーズ ジョーダン・シェフィールド(ドジャース・右腕)
8位 エンゼルス ホゼ・リベラ(アストロズ・右腕)
9位 メッツ ルイス・オビエド(インディアンス・右腕)※2
10位 マリナーズ ウィル・ベスト(タイガース・右腕)
11位 フィリーズ カイル・ホルダー(ヤンキース・遊撃手)
12位 ジャイアンツ デドニエル・ヌニェス(メッツ・右腕)
13位 マーリンズ ポール・キャンベル(レイズ・右腕)
14位 カブス グレイ・フェンター(オリオールズ・右腕)
15位 インディアンス トレバー・ステファン(ヤンキース・右腕)
16位 アスレチックス カーイ・トム(インディアンス・外野手)
17位 オリオールズ タイラー・ウェルズ(ツインズ・右腕)
18位 アスレチックス ダニー・ヒメネス(ブルージェイズ・右腕)

※1 ポップは後日指名選手とのトレードでマーリンズへ移籍
※2 オビエドは金銭トレードでパイレーツへ移籍

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