JR東日本、横須賀線に新型車両 停電時も自力走行 21日から営業運転

21日から順次営業運転を開始する横須賀・総武快速線の新型車両「E235系」=鎌倉市のJR東日本横浜支社鎌倉車両センター

 JR東日本が横須賀・総武快速線などで21日から順次営業運転を開始する新型車両「E235系」が11日、同社横浜支社鎌倉車両センター(鎌倉市)で公開された。停電時に自力走行できるなど安全性と快適性を向上させた車両は、2023年度末までに現在使用されている全車両と入れ替わる予定で、本年度中に8編成を導入する。

 E235系は山手線の新型車両と同型。横須賀線、総武快速線のほか、外房線、内房線、総武本線、成田線、鹿島線で運用する。

 車内に大型の案内画面を設置し、駅間の所要時間や列車の運行情報などを確認できる。グリーン車を除く普通車は、乗車率向上のため全車両がロングシートになり、トイレは車いす対応とした。グリーン車には全座席に電源コンセントが設置され、無料の無線LAN「WiFi(ワイファイ)」も利用できる。

 また、同社では初めて、非常走行用電源装置を搭載し、停電などで駅間に停車した際に最寄り駅や乗客が避難しやすい場所まで走行できる。

 同支社の井上春彦車両課長は「お客様が安心して乗れる車両ということで、投入に向けて全力で取り組んでいる」と述べた。

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