ローソンスタッフ(新潟市)とローソンが、短期人材採用サービス「matchbox(マッチボックス)」を実験導入

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ローソンスタッフ株式会社(新潟市中央区)は、ITによる短期人材のオンライン採用、データベース化による一括求人、労務管理を同時に実現するサービス「matchbox+(マッチボックスプラス)」の中のオンライン採用機能を利用できるサービス「matchbox(マッチボックス)」を、株式会社ローソンの関東エリア500店舗を対象に12月12日勤務分から導入実験を開始する。今回、マッチボックス初の大規模導入になる。

ローソンスタッフは、マッチボックスプラスを提供している株式会社 Matchbox Technologies(マッチボックステクノロジーズ、新潟市中央区)が51%、株式会社ローソンが49%の株式比率を持つ会社。ローソンの店舗を中心に、人材派遣・人材紹介・コールセンター業務を請け負っている。また、外国人教育も独自に行っており、海外拠点で教育を行った外国人を日本国内の店舗に派遣することなども行っている。

マッチボックスは、短期人材のオンライン採用サービスで、導入店舗は、自身の裁量で、オンライン上に求人を自由に出すことができる。店舗側は、就労時間の3時間前までに求人を行い、登録している求職者が自身の条件に合った店舗に応募、店舗側が人材を選択する。通常の人材派遣サービスとは異なり、店舗側の直接雇用のため、通常の人財派遣と比較して手数料は割安という。

また類似サービスと比べて、マッチングだけでなく多くの付加機能が含まれているのも特徴。具体的には、月末払いとなる給与を勤務期間終了後にマッチボックスによる立替え払いが可能で、雇用契約・マイナンバー管理・勤怠管理・給与計算・外国人ビザなどの管理をするSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)の機能も含まれている。

こうした機能により、人材派遣サービスと比べ、採用コストの減少、病気や欠勤などなどで発生する急なシフト変更への迅速な対応、労務に伴う人的コストの削減が可能になる。

ローソン(2019年撮影)

今回の実証実験では、突発的な空きシフトを、マッチボックスを用いて採用し、人材派遣サービスと比較して2カ月間で20%から35%の採用コスト削減を目指す。また、不足人員の発覚から充足までの時間を1時間以内にすること、雇用から給与の支払いまでの労務作業にかかる時間をほぼゼロにすることも目指す。

コンビニエンスストア業界では、従来より人手不足が大きな課題。今年に入り応募者は増加傾向にあるものの、病気や個人の事情による急な欠勤が発生した場合の人員手配の要望が多くある。

一方、「子育てなどの合間に少しだけ勤務したい」「空いた時間の副業として勤務したい」など多様な働き方を希望される人が増えている。こうした中、今年6月に埼玉県と神奈川県内の合計3店舗で行った先行実験では、募集した10シフトすべてでマッチングが成立し、シフトの空きが解消される結果となった。

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マッチボックスプラスとマッチボックス

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