森のCO2吸収量測定へ 綾中生 樹高や幹回り調査

森のCO2吸収量を調べるため、樹木の幹回りを測定する綾中の生徒

 綾町北俣の「綾町イオンの森」で、同町・綾中(谷口行孝校長、196人)の生徒を対象とした、新たな取り組みの環境学習が始まった。二酸化炭素(CO2)の吸収量を測定するため、同校生徒が樹高や幹回りなどを調査。タブレット端末に記録し、人工衛星のデータと照合して継続調査する。
 綾ユネスコエコパーク推進室が、イオン環境財団(千葉市)とリモート・センシング技術センター(東京)の協力を受け実施。生徒たちの調査結果を基に、同センターがCO2吸収量を計算する流れとなっている。
 初回となった10日は、1年生64人が参加。同室・ユネスコエコパーク推進専門監の木野田毅さん(61)が調査方法を説明した。生徒は12班に分かれ森の中へ。タブレット端末上の地図に樹木の位置を記録し、メジャーなどで樹高などを測り、次々に入力した。杉江祐樹さん(13)は「木の種類ごとに高さが違うことが分かり、面白かった」と話していた。
 同室などによると中学生の調査結果は、人工衛星を使って樹高などを調べる同センターのデータの正確性向上にも役立てられるという。木野田さんは「継続することでデータが比較可能となり、中学生にも意義深い活動になる。森の大切さを伝えていきたい」としている。

© 株式会社宮崎日日新聞社