ウーバー配達員交通安全学ぶ 神奈川県警の警察官が指導

配達員を対象にした交通安全教室=横浜市港北区の日吉自動車学校

 新型コロナウイルスの感染拡大を背景に需要が増加する食事宅配サービスの配達員を対象にした交通安全教室が14日、横浜市港北区の自動車学校で開かれた。大手の「ウーバーイーツ」が企画し、自転車やバイクで配達業務にあたる約60人が参加。神奈川県警の警察官が講師となり、安全運転の実技指導などを行った。

 実技指導では、車の死角に入る危険性や速度超過、スマートフォンなどを見ながら運転する「ながら運転」が重大事故に直結するとして注意を促した。参加した女性(32)は「配達を始めて1カ月だが、自転車を止めてから地図などを確認するようにしたい」と話した。

 県警によると、食事宅配サービスが関係する人身事故は今年、2件発生。このほか、立ち入りが禁止されている高速道路などに、配達の自転車やミニバイクが進入したなどの通報も寄せられている。県警は「需要増に伴い、交通ルールやマナーを逸脱した行為もみられる。順法意識を高めてほしい」としている。ウーバーイーツは「配達員には登録時に交通ルールに関する学習やヘルメットの着用などを呼び掛けている。安全な配達環境づくりに引き続き努める」としている。

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