佐世保「北南送水管」整備へ  IR誘致で2025年度までに 佐世保市議会

 長崎県佐世保市は14日、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致に伴う水需要の増加に対応するため、市北部と南部を結ぶ送水管を2025年度までに整備する工程案を市議会特別委員会で示した。
 IR誘致が実現した場合、市は、誘致先のハウステンボスがある南部で水需要が増えると予測。市内の水道管は基本的に北部と南部で別々に運用されており、北部から南部へ融通できるようにするため送水管を敷設する。
 市が計画する「北南送水管」は、北部の市中部下水処理場前(稲荷町)と南部の佐世保工業高等専門学校前(沖新町)を結ぶ区間約2.4キロ。年度内に基本設計と測量、地質調査を終える。国からIR整備区域の認定を受けると想定する22年度に実施設計に入り、早ければ23年度に着工するスケジュール案を描く。
 仮にIRの誘致に失敗した場合、水源対策として事業を継続するかどうかについて、中島勝利企画部長は「検討していないが、必要であればやっていく。石木ダム建設の状況も見ながら最終的に判断すべきこと」と述べた。

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